桃は栄養満点&低カロリー!夏に食べたい理由や選び方を紹介
7~8月に最盛期を迎える桃。
実は低カロリーで、むくみの改善や整腸作用といったうれしい効果も期待できるといいます。
ここでは、管理栄養士の清水加奈子さんに、桃に含まれる栄養素やおいしい桃の選び方などについて教えていただきました。
さらに、桃を使った、夏らしく爽やかなデザートのレシピもご紹介します。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
目次
トライアルでの販売価格
桃2玉(白凰)…799円(税込)
※2023年7月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期によって変動します。
ミネラル、食物繊維など注目したい桃の栄養素
桃には、ミネラルや食物繊維など、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。
まずは、桃に含まれる主な栄養素について見ていきましょう。
ビタミンE、ビタミンC、ナイアシン
桃にはビタミンEやビタミンC、ビタミンB群のナイアシンが多く含まれています。
ビタミンE、ビタミンCは、高い抗酸化作用がある栄養素。
過酸化脂質が作られるのを抑える作用があるため、老化の予防につながると考えられているほか、LDL(悪玉)コレステロールの酸化も抑えるため、動脈硬化の予防にも期待できます。
また、ビタミンCはメラニン色素の生成を抑える働きがあり、日焼け予防にも◎です。
3大栄養素の代謝にかかわるナイアシンは、血行を促進したり、脳神経や皮膚をすこやかに保ったりするのに役立ちます。
カリウム、銅
桃は、食事からの摂取が必須のミネラルが豊富で、特にカリウムと銅が多いです。
カリウムは、体内の余分な水やナトリウムを排出してむくみの改善、高血圧予防が期待できる栄養素。
また、銅は酸素の運搬を行う、赤血球中のヘモグロビンの合成に必須。
不足すると貧血につながります。
食物繊維(ペクチンなど)
ペクチンをはじめとする食物繊維が含まれるのも桃の特徴。
腸内環境を整える働きがあり、便秘の改善や免疫力の向上に役立つほか、血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。
ポリフェノール(カテキン、クロロゲン酸など)
桃の皮の付近には、色素や苦味成分であるポリフェノール類が多く存在しています。
ポリフェノールは、老化の抑制や生活習慣病の予防につながる抗酸化作用が高いことで知られるほか、糖分の吸収を抑えて血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあります。
そのため、桃の皮はなるべく薄くむくのがおすすめです。
桃を食べることでどんなメリットがある?
桃を食べることによって、体にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
期待できる主な桃の効果を、4つご紹介します。
むくみ予防
カリウムは、体内の水分代謝を正常にする作用がある栄養素です。
塩分をとりすぎたりすることで体内のナトリウムが過剰になると、体に水分を溜め込むためにむくみが発生します。
そこで、カリウムによって余分な水分を排出することで、むくみの予防・改善が期待できるのです。
腸内環境を正常化
腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を正常にする働きがある食物繊維。
特に、水溶性食物繊維であるペクチンは、便をやわらかくして排便を促し、腸壁を守る作用も期待できます。
また、腸内には多くの免疫細胞が存在しているため、腸内環境が整うと免疫力が高まり、細菌やウイルスなどの有害な物質から体を守ってくれます。
老化防止、美肌づくり
病気になったり、老化したりするのは、体内の活性酸素が増えることが原因のひとつ。
桃には、体内の活性酸素の発生を抑える抗酸化作用のある栄養素のビタミンEやビタミンC、ポリフェノール類などが多く含まれます。
抗酸化力がアップすると、動脈硬化などの生活習慣病予防につながるほか、老化やシミ、しわを予防・改善して、若々しい肌を保つ効果が期待できます。
また、ビタミンCやナイアシン(ビタミンB群)、銅は、コラーゲンの生成・合成に関わっているため、その面からも美肌づくりに欠かせない栄養素といえるでしょう。
血流改善
梅雨~夏になると、クーラーの使用や冷たい物の摂取が多くなり、血流が滞るケースが増えてきます。
血流が滞ると、肩こりや肌荒れ、月経痛などのトラブルにつながるので、注意が必要です。
桃に含まれるビタミンEやナイアシンは、末梢血管や毛細血管の拡張を促す作用があり、血流の流れを良くなることが期待できるため、暑い時期は積極的にとるといいでしょう。
桃は低カロリーが魅力!でも夜に食べるのは避けよう
桃は、甘味が強い果物なのでカロリーが高そうに感じられますが、実は100gあたり40kcalと、カロリー控えめなのがうれしいポイントです。
とはいえ、食べすぎには注意。1日1個を目安にするといいでしょう。
桃の甘さを生み出しているのは、フルクトースと呼ばれる果糖です。
果糖は、食べる量や時間帯によっては、中性脂肪の増加につながってしまうことも。
特に、夜遅い時間に果糖を摂取すると、中性脂肪が蓄積しやすくなるといわれています。
そのため、桃をはじめとする果糖を多く含む果物は、朝や昼に食べるのがおすすめ。
食前に食べると、血糖値の上昇が抑えられますよ。
また、桃は食物アレルギーを引き起こしやすい食材のひとつでもあるため、食べすぎには注意が必要です。
さらに、過剰なペクチンの摂取によって腸に影響が出る可能性も。
そういう意味でも、1日1個程度にすることをおすすめします。
生食と缶詰、桃の栄養価に違いはある?
果物の缶詰は、通常シロップ漬けになっています。
ナイアシンやビタミンCは水溶性ビタミンのため、缶詰にすることで栄養素がシロップに溶け出し、生で食べるよりもとれる量は減ってしまいます。
さらに、シロップには糖分がたくさん含まれているため、缶詰の桃は生食よりも、カロリーが大幅にアップ。
生食と同じような感覚で食べると、カロリー、糖質(下記の表では「炭水化物」を参照)共に過多になりますので気をつけてください。
生の桃・缶詰の桃(果肉・シロップ)の栄養素比較(可食部100gあたり)
桃の栄養を効率的にとる食べ方
桃の栄養を余すことなくとるなら、生で食べるのが一番です。
また、皮の付近にポリフェノール類が存在しているため、なるべく皮は薄くむくようにしてください。
また、アレルギーが気になる人は、コンポートやジャムにするのがおすすめです。
果物のアレルギー物質であるたんぱく質は加熱によって変性し、アレルギー反応がなく食べられる可能性があるため、生で食べるよりは安心といえます。
皮まで調理する「ももとほうじ茶ゼリーのマスカルポーネパフェ」
桃は、カットしてそのまま食べてもおいしいですが、チーズや紅茶、山椒など、ほかの食材と合わせることで、また違った味わいが楽しめます。
材料(2人分)
桃…1個
ほうじ茶葉…6g
水…200ml
砂糖…大さじ1
粉ゼラチン…5g
[A]
マスカルポーネチーズ…1パック(114g)
砂糖…大さじ1
牛乳…大さじ1
[盛りつけ用]
グラノーラ…適量
ミント…少々
作り方
1. 桃の皮をむき、実は食べやすく切る(皮は取り置いておく)。大さじ2(分量外)の水に粉ゼラチンを加えて5分置き、ふやかす。
2. 小鍋に水200mlを沸騰させ、ほうじ茶葉、桃の皮を入れたら火を止め、蓋をして1分煮出す。
3. ザルでこし、熱いうちに「1」のゼラチンと砂糖を加えてよく混ぜる。冷蔵庫で1時間程冷やして固めたら、スプーン等で粗く崩す。
4.ボウルに[A]を入れ、全体が滑らかになるまでよく混ぜる。
5. グラスにグラノーラと「2」「3」を重ねる。最後に桃の実をのせ、ミントを飾る。
おいしい桃の選び方
スーパーの売り場などで桃を選ぶ際は、次の3つのポイントを意識してみてください。
おいしい桃を選ぶポイント
- 形
- 香り
- 色
形
全体に産毛がしっかりと生えていて、左右対称の形をした桃がおいしいといわれています。
香り
そっと鼻を近づけてみて、香りが強い桃を選ぶのがポイントです。
色
色は、お尻の部分までまんべんなくピンク色になっている桃が理想。
ただし、買ったときに白くても、自宅で追熟すればいいので、そこまで気にする必要はないでしょう。
桃の食べ頃の合図は?
桃を自宅で保存&追熟させる際には、2~3個など少量であれば、室内で直射日光のあたらない場所に置いておけばOK。
もし、一度に食べきれない量の場合は、冷蔵庫の野菜室に入れて保存し、食べる分だけその都度取り出し、直射日光にあたらない場所で追熟させるといいでしょう。
鼻を近づけてみて、香りが強くなってきたら食べ頃です。
食べる際は、直前に氷水か冷蔵庫で短時間冷やすと、さっぱりとした甘さが楽しめますよ。
トライアルの新鮮な桃をおいしいうちに食べよう
桃は9割程が水分にもかかわらず、健康に良い栄養素が多く含まれる果物です。
食べすぎには注意が必要ですが、適正な量を守って、旬のうちにたくさん食べてくださいね。
トライアルでは、そのとき一番おいしい桃の産地から届いた新鮮な桃を販売しています。
いっぺんにたくさん買いすぎると保存するのが大変になりますので、追熟したら食べきれる量を、都度トライアルでお買い求めいただくのをおすすめします!
野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり