
栄養たっぷりな「新ジャガイモ」、ビタミンC豊富で免疫力アップも!
春先から夏にかけて旬を迎える新ジャガイモ。スーパーの店頭で見かける機会も多くなりましたよね。皮ごと食べられる新ジャガイモは、実は美肌や免疫力アップなどの効果が期待できる、優れた美容食材なんです。
今回の「体が喜ぶ旬食材」では、フードコーディネーターの清水加奈子さんに、新ジャガイモに豊富に含まれるビタミンCやポリフェノールなどの効果について教えていただきました。記事後半では、新ジャガイモの栄養をしっかりとれるレシピもご紹介します。
ビタミンCの宝庫で肌荒れやしみの予防も期待できる
新ジャガイモには、さまざまな栄養素が含まれています。中でも、ビタミンCの含有量はイモ類の中で最も多く、ミカンとほぼ同じなのだとか。
「新ジャガイモに含まれるビタミンCは、葉もの野菜や柑橘類のビタミンCと比べると、比較的加熱に強いのが特徴です。その理由は、主成分であるでんぷん質に守られているから。長時間水にさらしたり、煮込んだりすると減ってしまいますが、短時間の加熱なら問題ありません。
ビタミンCは、皮膚や軟骨を構成するたんぱく質のひとつである、コラーゲンの生成に欠かせない成分です。肌の調子を整えたり、しみを予防したりする効果が期待できるほか、活性酸素を除去してくれるので、免疫力アップにもつながります」
このほかにも新ジャガイモには、ビタミンB6やカリウムなども豊富に含まれています。
「ビタミンB6はエネルギー代謝に必要な栄養素で、たんぱく質の分解を助ける働きがあります。この働きは、筋肉の生成や肌の再生、赤血球の合成など、体を健康に保つのに役立ちますね。
カリウムの主な働きは、体内の余分な塩分を排出すること。むくみの予防・改善のほか、血圧を下げる効果が期待できるでしょう」
肥満の予防には新ジャガイモを「皮ごと食べること」が大切!
新ジャガイモは、皮ごと食べられる点も特徴のひとつ。皮の近くは特に栄養価が高いといわれており、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が豊富に含まれています。
「コーヒー豆などにも含まれるクロロゲン酸は、近年注目を集めている成分で、強い抗酸化作用を持っています。悪玉コレステロール値を下げて動脈硬化を防いだり、糖尿病や肥満を予防したりする効果が期待できます」
これらの栄養素を余さずとるためにも、新ジャガイモは皮ごと調理したいところ。ただし、付着した土には菌などが含まれている可能性もあるので、調理する前にしっかりと水で洗うようにしましょう。

新ジャガイモは、次のような食材といっしょに食べることで、栄養素をより効率良く摂取できるそうです。
「ビタミンCをたんぱく質といっしょにとると、コラーゲンの生成が促されます。また、ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解する際に必要な栄養素です。そのため、たんぱく質を多く含む肉類や赤身の魚のほか、タコ・イカなどの魚介類といっしょに食べるといいでしょう」
新ジャガイモのおいしさを損なわない保存法とは?
そもそも、通常のジャガイモと新ジャガイモは、何が違うのでしょうか。
「八百屋やスーパーで売られている通常のジャガイモは、まとめて収穫した物を貯蔵しておき、少しずつ出荷します。そのため、長ければ収穫から1年近く経っていることも。
それに対して、収穫から数週間から1、2ヵ月で店頭に並ぶのが新ジャガイモです。水分量が多く、みずみずしい味わいが楽しめるだけでなく、皮ごと食べることによって、皮に含まれる栄養素もしっかりとることができます」
新ジャガイモをスーパーで選ぶときは、デコボコが少なく、芽が出たり、表面が緑色になったりしていない物を選ぶといいそう。ジャガイモは、長期保存できるイメージがありますが、新ジャガイモを自宅で長く置くときは、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
「ジャガイモを自宅で保存するときは、新聞紙で包み、日光があたらない冷暗所に置くのが一般的です。ところが、新ジャガイモの場合は、水分が多くて腐りやすいことに加え、室温が高いと発芽してしまうおそれも。新聞紙で包んだら、野菜室で保存するのがおすすめです」
清水さん曰く、保存期間が長くなるほど、新ジャガイモ特有のみずみずしさや栄養価が失われてしまうとのこと。スーパーで購入した後は、なるべく早く食べるようにしましょう。
香ばしさが食欲を刺激する「新ジャガイモとタコのペペロンチーノ風」

ここからは、新ジャガイモを使った、清水さんのオリジナルレシピをご紹介!調理のコツや注意点も、併せて教えていただきました。
トライアルの販売価格
新ジャガイモ(5~6個入り)…199円
※相場は時期や産地によって変動します
※2021年6月 スーパーセンター長沼店調べ
※トライアルの商品はすべて税込表示です
材料(2人分)
新ジャガイモ…3〜4個(300g)
ゆでダコ…100g
ニンニク…1片
輪切り唐辛子…1本分
オリーブオイル…大さじ2〜3
塩、こしょう…適量
(盛りつけ用)バゲット、ハーブ…適量

作り方
1.新ジャガイモは皮つきのままよく洗い、一口大に切る。

2.「1」を耐熱皿に並べ、ラップをふんわりとかけて電子レンジで3〜4分加熱する。ゆでダコは一口大に切る。

3.フライパンにオリーブオイルを熱し、新ジャガイモをこんがりと焼く。

4.表面に焼き目がついたら、スライスしたにんにく、輪切り唐辛子、ゆでダコを加えて炒め、最後に塩、こしょうで味を整える。

5.お皿に盛りつけ、お好みでバゲットやハーブを添える。
「新ジャガイモは、フライパンで表面をしっかり焼き固めることで、カリッとした食感が楽しめるだけでなく、栄養素の流出を防ぐことができます。包丁で切った面が多いと栄養素が逃げやすくなるので、なるべく小粒な物を選び、皮つきのままいただくのがポイントです」
旬の時期にしか手に入らない新ジャガイモは、トライアルで手頃に!
最後に、清水さんから新ジャガイモを調理する際のコツを教えていただきました。
「ジャガイモを使った料理で困るのは、ジャガイモだけ煮えない、芯が残ってしまう…といったことだと思います。あらかじめ電子レンジで加熱すると、ほかの食材と時間差なくやわらかくなるので、調理時間の短縮につながりますよ。電子レンジを活用することで、栄養面の損失も少なくなります」
旬である春先から夏にかけての時期は、トライアルの生鮮売り場にも、新鮮でおいしい新ジャガイモがたくさん並びます。調理しやすい上に栄養価も高い新ジャガイモを、ぜひ手に取ってみてくださいね!
ジャガイモの情報はこちらにも!

監修者プロフィール
清水 加奈子
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
フードコーディネーター清水加奈子について