
パイナップルの栄養は美容・健康に◎!期待できる効果を専門家が解説
ジューシーで独特の香りと甘味を持つパイナップルは、日本でも人気の南国フルーツ。
管理栄養士の清水加奈子さん曰く、パイナップルには健康・美容に高い効果が期待できる栄養素がたっぷり含まれているそうで、旬の夏こそ毎日食べたい果物。
ここでは、注目すべきパイナップルの栄養価とその効能、おすすめの食べ方などを清水さんに伺いました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
フィリピン産パイナップル(1個)…399円(税込)
台湾産パイナップル(1個)…699円(税込)
※2024年5月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
目次
パイナップルに含まれる注目の栄養素
まずは、パイナップルに含まれる栄養素の中でも、特に豊富に含まれるものをご紹介します。
ビタミンC
ビタミンCは、その抗酸化作用が注目すべき点。
老化や生活習慣病を引き起こす原因となる過酸化脂質の増殖を防ぐほか、メラニン色素の生成を抑えて日焼け後のシミ予防にもつながります。
ビタミンB群
パイナップルはビタミンB群をしっかりとれる食材。
中でもビタミンB1、B6、パントテン酸が豊富に含まれており、パイナップルを食べることでそれらの1日分の摂取量がとれるほどです。
ビタミンB1は糖質の代謝を助ける働きがあり、脳や神経の働きを助けるため、記憶力アップに期待できるほか、手足などの末梢神経機能を正常に保つ作用があります。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝や分解、合成に関わり、アミノ酸を材料とする脳の神経伝達物質の生成をサポート。
さらにパントテン酸は、糖質・たんぱく質・脂質の3大栄養素の代謝、ストレスに対抗する作用がある副腎皮質ホルモンの合成に関わっており、「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。

ミネラル
体内で合成できず、食事からの摂取が必須となるミネラル。
パイナップルには、カリウムやカルシウムといったミネラルも含まれていますが、100g食べるだけで1日分の摂取量をほぼ満たすことができるほど豊富なのが、マンガンと銅です。
マンガンは骨や糖質、脂質の代謝に関わる栄養素。生殖機能や中枢神経が正常に働くようサポートする役割もあります。
銅は、体中に酸素を運搬する血液中のヘモグロビンを合成したり、骨や血管の壁を作るコラーゲンやエラスチンの生成をサポートしたりするものです。
ブロメライン
ブロメラインとは、パイナップルに多く含まれる酵素の一種。
たんぱく質を分解する作用があり、肉を漬け込むときにパイナップルジュースを活用すると、肉がやわらかくなることでも知られます。
また、胃液の分泌を活発にして消化を促進する働きもあるでしょう。
パイナップルを食べたときに、口の中が少しピリピリした経験があると思いますが、それはブロメラインのせい。
舌を保護する粘膜の成分である、たんぱく質が分解されることが原因です。
この刺激は一時的なものですが、食べすぎには注意が必要です。
クエン酸
クエン酸とは、主に柑橘類などに含まれている酸っぱい成分のこと。
クエン酸は体内でのエネルギー産生に欠かせないもので、エネルギー効率を高めることで疲労を回復させたり、胃液や唾液の分泌量を増やすことで胃腸の働きを整えたりする効果が期待できます。
パイナップルに期待できる健康・美容効果
続いては、パイナップルに含まれる栄養素によって期待できる、主な健康・美容効果を紹介します。
美しい肌を保つ
抗酸化力の強いビタミンCは、シミなど肌の老化の原因となるメラニン色素を分解したり、活性酸素の発生を抑制したりする効果が期待できます。
また、健康な皮膚を作るために必要なコラーゲンの合成には、ビタミンCが不可欠。
さらに、そのコラーゲンはたんぱく質のひとつであるため、たんぱく質を代謝するビタミンB6も丈夫な肌を作るために重要な役割を果たします。

疲労回復
クエン酸には、肩こりや筋肉疲労のもととなる「乳酸」を分解する働きがあり、それによって疲労回復が期待できます。
さらに、ビタミンB1は糖質、ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わります。
それらの栄養素を積極的に摂取してエネルギー効率を良くすることで、スタミナ切れを防ぐことができるでしょう。
ダイエット
前述したとおり、クエン酸やビタミンB1・B6は、3大栄養素の代謝に関わります。
食事で摂取した糖質やたんぱく質を脂肪として溜め込まず、効率良くエネルギーに変換されると、太りにくい体を作ることにつながるでしょう。
パイナップルのカロリー、糖質量は高い?
パイナップルは100gあたり54kcalと、果物の中でもカロリーは高いほうだといえます。
主な果物のカロリーと糖質量(可食部100gあたり)

一般的に、果物の1日の摂取目安量は200gです。
しかし、パイナップルはカロリーが高いため、200g食べると果物の1日の摂取目安カロリー(80kcal)を少しオーバーしてしまいます。
ほかに食べる物とのバランスにはなりますが、パイナップルを食べるなら1日100~150g程度にしたほうがいいでしょう。
パイナップルを食べるタイミングはいつがいい?
パイナップルの栄養素を効率的にとるには、どのタイミングで食べるのがいいのでしょうか。具体的には、次のようなタイミングで食べるのがおすすめです。
食事の前に食べる
これはパイナップルに限らず果物全般にいえることですが、食事前に食べることで果物に含まれる食物繊維が血糖値の上昇を抑えて脂肪になるのを防いだり、クエン酸などの酸が消化吸収を助けてくれたりします。
また、パイナップルの酵素の働きによってスムーズに胃から腸へ届き、栄養成分をしっかり吸収できるため、本稿でご紹介している健康・美容面での恩恵を受けやすくなるでしょう。
さらに、果物は水分量が多く、満腹感が得られやすいため、その後の食事量を減らすことも期待できます。ダイエット中の人は特に、食前に果物を食べるのが◎。
肉料理の前
肉料理など、重めの食事をとる前にパイナップルを食べるのが◎。
パイナップルに含まれるクエン酸には、胃液の分泌量を増やす作用があります。
それによって胃腸の働きを整え、重めの食事でもスムーズに消化する準備ができるでしょう。
運動前後
たくさんのエネルギーが必要となる運動直前は、素早くエネルギーに変換される果糖が含まれるパイナップルを、少量摂取するのがおすすめ。
胃に負担がかかりづらいので、運動前にもってこいです。
そして運動直後は、疲労回復のためにクエン酸やビタミンB1・B6が含まれるパイナップルを食べて、できるだけ早く体が失ったエネルギーを補いましょう。

パイナップルは加熱せず生がおすすめ
パイナップルは、生で食べるのがおすすめです。
パイナップルに含まれるブロメラインのような酵素やビタミンCは加熱に弱く、酵素は60℃以上になるとその働きが失われます。
よく酢豚にパイナップルを入れますが、調理する際は野菜や豚肉にしっかり火を通した後、仕上げにパイナップルをサッと混ぜ合わせる程度にして、加熱しすぎないようにしてください。
また、パイナップルのジュースや缶詰は製造時に加熱殺菌されているため、ブロメラインやビタミンCの効果は失われています。
そのため、パイナップルの栄養素を余さずとりたい場合は、生で食べるようにしましょう。
おいしいパイナップルの選び方
スーパーでおいしいパイナップルを選ぶ際は、次の2点をチェックしてみてください。
スーパーでパイナップルを選ぶ際のポイント
- 葉やゴツゴツした皮にツヤがあるもの
- 甘い香りが漂っているもの
また、パイナップルは下のほうに甘味が溜まっていることが多いです。
甘味を全体に行き渡らせるために、買ってきたらお尻を上にして(逆さにして)、一晩くらい置いてから切り分けることをおすすめします。
トライアルなら、フィリピン産や台湾産のパイナップルをお手頃価格で!

パイナップルは、実は栄養価が高い果物のひとつ。
旬のおいしい時期に、健康や美容のためにもぜひお召し上がりください。
トライアルでは、昔から定番のフィリピン産のパイナップルに加え、より甘味が強い台湾産のパイナップルもお手頃価格で取り揃えています。
丸々ひとつは食べ切れないという場合は、半分にカットしたパイナップルや、カットフルーツで販売している店舗もございますので、ぜひ店頭でご覧ください!

野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり