

梨の栄養素でむくみや便秘を解消!選び方やレシピを紹介
みずみずしくて甘い梨は、夏から秋にかけて人気のフルーツですが、栄養価については知らない方も多いのではないでしょうか。
梨には、体内の余分な水分を排出してむくみを改善したり、腸内環境を整えて便秘を予防したりするといった、健康効果を期待できる栄養素が含まれています。
今回は、梨に含まれる主な栄養素や保存方法のコツのほか、おいしい梨の選び方について管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。梨の甘味を活かしたおすすめレシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、国際中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
目次
トライアルでの販売価格
白井の幸水梨(1パック)…本体価格798(税込861円)
幸水梨(1パック)…本体価格980円(税込1,058円)
幸水梨徳用(1袋)…本体価格1,280円(税込1,382円)
20世紀梨(1パック)…本体価格980円(税込1,058円)
※2025年8月 メガセンタートライアル八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
梨に含まれる主な栄養素は?

梨は全体の約88%が水分で構成されており、みずみずしさが魅力の果物です。
さらに、健康に役立つさまざまな栄養素が含まれています。
まずは、梨に含まれる代表的な栄養素とその効能を見ていきましょう。
糖質:エネルギー補給と脳の活性化
糖質は、体を動かすための重要なエネルギー源です。
特に脳は、糖質をエネルギーとして使うため、しっかり補給することで頭の回転もスムーズになります。
また、糖質は消化吸収が早く、脂質よりもスピーディーにエネルギーへと変換されるため、効率良く体力を補給できます。
疲れたときや、もうひと頑張りしたいときの体力チャージにもぴったりです。
ソルビトール:整腸作用と血糖値の安定
ソルビトールは糖アルコールの一種で、清涼感のある甘さが特徴です。
整腸作用があり、便通の改善に役立つことで知られています。
また、ソルビトールは、自然な甘さをもたらすだけでなく、血糖値の急上昇を抑える働きもあります。
パントテン酸:ストレス対策と代謝の促進
パントテン酸は、三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)の代謝を助けるビタミンで、「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。
体がストレスを感じたときに働くホルモンの材料になるため、忙しい日や疲れを感じる場面では、強い味方になってくれるでしょう。
さらに、善玉コレステロール(HDL)の生成を促す働きも期待されています。
カリウム:むくみや高血圧の予防
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる働きがあります。
そのため、高血圧の予防や、塩分のとり過ぎによるむくみの改善におすすめです。
特に、夏場は汗とともにカリウムも失われやすいため、梨を食べることで手軽に補給できます。
銅:貧血予防と肌の健康維持
銅は体内でヘモグロビンの合成や、コラーゲンの生成に関与するミネラルです。
貧血予防、肌や髪の健康維持に役立ち、美容面でも注目されている栄養素の1つです。
食物繊維:便秘と腸内環境の改善
梨に含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維が中心で、腸のぜん動運動を促し、便通をスムーズにする効果があります。
中でも、「リグニン」や「ペントザン」は、梨のシャリシャリとした独特の食感のもとで、「石細胞」と呼ばれる小さな粒のような細胞の成分です。
こうした不溶性食物繊維は、腸内環境の改善や、免疫力アップにもつながります。
梨の栄養を損なわない保存方法のコツ
梨の栄養をしっかりとるためには、正しい保存方法も大切です。
ここでは、梨の鮮度を保ち、栄養価をできるだけ損なわない保存のコツについて紹介します。
冷蔵保存
日本の梨は追熟しないため、店頭に並んでいるものがすでに食べ頃です。
購入後は、常温での保存は避け、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
乾燥を防ぐために、新聞紙などで包むとより長持ちします。
常温で置いておくと早く傷んでしまうため、注意が必要です。
冷凍保存
皮をむいて一口大にカットした梨は、冷凍保存も可能です。
冷凍することでシャーベットのような食感になり、夏場のデザートとしてもおすすめ。
栄養素の損失も少ないため、食べきれない場合の保存方法として有効です。

梨の保存は乾燥させないのがポイント!長持ちさせる冷蔵・冷凍方法
おいしい梨の見分け方

おいしい梨を選ぶポイントは、見た目と手触りにあります。
全体に丸みがあり、持ったときに重みを感じる梨は、水分がしっかり含まれて、甘くジューシーな証拠。
お尻の部分がやややわらかいものも食べ頃のサインです。
また、皮にハリとツヤがあり、果点(そばかす状の斑点)が多い梨ほど、熟していておいしいとされています。
梨の甘味を活かしたおすすめレシピ
梨の自然な甘さとみずみずしさは、さまざまな料理へのアレンジに最適です。
ここでは、梨の甘味を活かしたおすすめレシピを3つ紹介します。
梨キムチの冷麺風

材料(2人分)
梨…2分の1個
キムチ…100g
きゅうり…2分の1本
素麺…3束
卵…1個
塩、油…少々
白だし…大さじ3
ごま、刻みのり…適量
作り方
1. 梨は皮と種を取り除き、小さめの一口大に切ってから、キムチと和えて10分程置く。きゅうりは千切りにする。
2. 素麺を表示通り茹で、流水でぬめりを洗い、水気を取る。
3. フライパンに油を引いて、塩を加えた溶き卵を入れる。薄焼き卵を作り、太めの短冊状に切る。
4. 器に素麺を盛り、梨、キムチ、きゅうり、卵をのせる。白だし、冷水2分の1カップを注ぎ、ごま、刻みのりを盛る。
梨本来のやさしい甘さを調味料代わりに活かした一品。
食欲が落ちやすい夏場でも、甘味・酸味・塩味のバランスが絶妙で、自然な甘味で無理なく食が進みます。
梨のキャラメルソテー

材料(2人分)
梨…1個
砂糖…大さじ2
バター…20g
ナッツ、バニラアイス、ハーブ(お好みで)…適量
作り方
1. 梨は8等分に切り、種を取り除き皮をむく。ナッツは細かく刻む。
2. フライパンに砂糖、バターを中火で熱し、泡が立ってきたら弱火にして梨を入れる。表面がキャラメル色になったら器に盛る。
3. ナッツを散らし、アイスを添えお好みでハーブを飾る。
梨は、加熱することで果糖の甘味がぎゅっと凝縮されます。
やさしい甘さが、香ばしいキャラメルの風味と絶妙にマッチ。
アイスといっしょにいただくことで、温冷のバランスも楽しめますよ。
豚肉と梨の甘辛炒め

材料(2人分)
梨…1個
豚こま肉…200g
ピーマン(緑、赤、黄)…各2個
塩、こしょう…少々
生姜…1片
[A]
醤油、酒、みりん…各大さじ1
作り方
1. 梨は4分の1をすりおろし、残りを乱切りにする。塩、こしょうをした豚こま肉をすりおろした梨に漬けておく。
2. ピーマンは乱切りに、生姜は千切りにする。
3. フライパンに油と生姜を熱し、漬け汁ごと豚こま肉を入れる。
4. 豚肉の色が変わったら乱切りの梨、ピーマン、[A]を加え、絡めながら炒める。
甘辛の味付けに、梨に含まれる果糖の自然な甘さが加わることで、やさしい深みが生まれます。
さらに、すりおろして肉に漬けることで、梨に含まれる酵素が肉をやわらかくし、消化もしやすくなるという利点も。
お弁当や作り置きにもおすすめの一品です。
梨を食べるときの注意点
梨は体を冷やす性質があるため、冷え性の人や胃腸が弱い人は、食べ過ぎに注意が必要です。
特に、冷蔵庫から出したての冷たい梨を大量に食べると、下痢や腹痛を引き起こすこともあります。
体を冷やさないためには、「温かい飲み物といっしょにとる」「温かい料理に加える」などの工夫をしましょう。
目安としては1日あたり2分の1~1個程が適量です。
旬の梨をおいしく食べて、体の中からすっきりキレイに!

梨は水分が豊富でさっぱりとした食感も魅力なだけでなく、カリウムや食物繊維、パントテン酸、ソルビトールなど、健康や美容に役立つ栄養素が含まれています。
そのため、むくみや便秘の改善など、健康効果を期待できます。
ご紹介したレシピも参考に、梨をおいしく味わってくださいね。
トライアルでは、旬の梨をお手頃価格でご用意しています。
旬の果物を楽しみたい方は、ぜひお近くの店舗へ足を運んでみてください。

野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり