ブロッコリーはたんぱく質など栄養たっぷり!期待できる効能は?
緑黄色野菜のひとつであるブロッコリーは、秋に旬を迎えます。
彩りも良く、癖のない味わいでさまざまな料理と合わせられる便利さが魅力な上、ブロッコリーの栄養価の高さは野菜の中でもトップクラスを誇ります。
今回は、ブロッコリーに含まれる栄養素の種類と働きを解説。
豊富な栄養素をなるべく逃さずにとる食べ方やレシピを、フードコーディネーターの清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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トライアルでの販売価格
ブロッコリー(1株)…259円(税込)
※2023年9月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
ブロッコリーの栄養素とは?
ブロッコリーに含まれる栄養素には、主に下記のようなものがあります。その働きについて見ていきましょう。
肌の調子を整える「ビタミンC」
ブロッコリーに含まれるビタミンCは100gあたり140mgと、とても豊富。
成人の場合、1日の推奨量が100mgですから、1個200g程度のブロッコリーなら2分の1個程度で1日分のビタミンCが摂取できる計算になります。
ビタミンCには日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ美肌効果のほかにも、コラーゲンの生成を促して皮膚や血管の健康を保つ働きや、活性酸素を取り除く抗酸化作用が期待できます。
骨を強くする「ビタミンK」
ビタミンKにはカルシウムを骨に沈着させる働きがあり、骨を強くし、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
ビタミンKと同じくカルシウムの吸収を促進する働きを持つビタミンDを含んだ食材(魚類、キノコ類)といっしょにとると、より効果が期待できます。
貧血を防ぐ「葉酸」
葉酸は、ビタミンB群の一種で、赤血球を作り出す働きがあるため、貧血の予防につながります。
また、細胞の分裂や成熟に大きく関与しているため、妊娠初期にも必要不可欠。
早産などのリスクを減らし、胎児が健康に成長するのを助けるといわれています。
腸内環境を整える「食物繊維」
食物繊維は、摂取することで腸内細菌のエサになって善玉菌を増やし、腸内環境の改善につながることがよく知られています。
ブロッコリーは、野菜の中でも食物繊維の含有量が多く、便秘の解消などに効果が期待できます。
さらに、血糖値が急激に上がるのを抑えたり、血中コレステロール濃度を下げて血圧をコントロールしたりする働きも。
風邪や感染症を予防する「β-カロテン」
β-カロテンは体内で必要な分のビタミンAに変換されます。
皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあり、それがバリアとなって細菌の感染を防ぐ効果が期待できます。
むくみ改善につながる「カリウム」
カリウムは、体内の余分な塩分や水分を排出する働きがあります。
むくみの改善や高血圧の予防のためにも、積極的にとりたい栄養素です。
老化予防に役立つ「スルフォラファン」
ファイトケミカルの一種で、ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの新芽)に多いスルフォラファンは、ブロッコリーにも含まれています。
スルフォラファンは高い抗酸化作用と解毒作用を持っており、細胞がダメージを受けて老化が進むのを防ぐと考えられています。
ブロッコリーの栄養を逃さない食べ方
栄養豊富なブロッコリーですが、調理の仕方によっては、せっかくの栄養成分が流れ出てしまうことも。
なるべく多くの栄養成分を残すために、調理の際には次のようなことに注意しましょう。
短時間でしっかり洗う
ブロッコリーに含まれるビタミンCやカリウムは水に溶け出しやすいため、予洗いで長時間水に浸けたりすると栄養素が失われてしまいます。
そのため、ブロッコリーを洗うときは「短い時間で」がマスト。
大きめのボウルに水を張り、ブロッコリーの茎の部分を持って水の中で振り洗いすると、短時間でもつぼみの中にある汚れや虫がしっかり落とせますよ。
電子レンジで加熱する
ビタミンCとカリウムが水に溶けやすいことに加え、ビタミンCとスルフォラファンは熱に弱いことから、ブロッコリーはお湯で茹でるより、電子レンジでサッと加熱するのがおすすめです。
ブロッコリーの栄養残存率
電子レンジを利用するのが難しい場合は、フライパンにブロッコリーと大さじ1程度の水を入れて蓋をし、蒸すように火にかけると栄養素の損失を防ぐことができます。
また、ブロッコリーは細かくカットすればするほど切り口から栄養が減少していくので、まずは大きめの房に分けて加熱し、食べるときに食べやすい大きさに切るといいでしょう。
茎も捨てずに食べる
ブロッコリーは房の部分だけ食べて、あとは捨ててしまう人も多いかもしれませんが、茎にもビタミンCやβ-カロテン、葉酸、カリウムなどが豊富に含まれています。
茎の周りの硬い部分は切り落とし、中の白い部分を房といっしょに加熱してください。
ほんのり甘くておいしいですよ。
油といっしょに調理する
ビタミンKやβ-カロテン、スルフォラファンは油に溶けやすい性質を持っています。
油といっしょに摂取すると、体の中での吸収率がアップしますよ。
栄養を逃さない!手軽に作れるブロッコリーのおすすめレシピ
ここからは、ブロッコリーの栄養を余すことなくとれる、簡単でおいしいレシピをご紹介します。
ブロッコリーと卵のチーズ焼き
材料(2人分)
ブロッコリー…小1株(200g)
顆粒コンソメ…小さじ1
ゆで卵…2個
溶けるチーズ…適量
[A]
マヨネーズ…大さじ3
牛乳…大さじ2
塩、コショウ…適量
作り方
1. ブロッコリーは小房に分けて耐熱皿にのせて、水大さじ1(分量外)と顆粒コンソメをかける。ふんわりとラップをして600Wの電子レンジで2〜3分加熱。ゆで卵は半分にカットする。[A]を混ぜ合わせる。
2.「1」とは別の耐熱皿に、ブロッコリーとゆで卵を並べたら[A]をかけ、溶けるチーズをのせる。トースターで表面に焼き目がつくまで5〜6分焼く。
ゆで卵とチーズを加えることで、主菜と副菜を兼ねた一品に。
マヨネーズに含まれる油は、ビタミンKやβ-カロテン、スルフォラファンの吸収率をアップしてくれます。
ブロッコリーのジャーマン風
材料(2人分)
ブロッコリー…小1株(200g)
ウインナー…6本
ニンニク…1片
オリーブオイル…大さじ2
[A]
粒マスタード…大さじ1
レモン汁…大さじ1
塩、黒コショウ…適量
作り方
1. ブロッコリーは小房に分けて耐熱皿にのせ、水大さじ1(分量外)と塩少々(分量外)をかける。ふんわりとラップをして600Wの電子レンジで2〜3分加熱。ウインナーは斜め切りに、ニンニクはスライスする。
2. 小さめのフライパンにオリーブオイル、ニンニク、ウインナーを入れて炒める。ニンニクの香りが出てきたらブロッコリーを加え、ざっくり混ぜたら火を止める。[A]を加えて混ぜ合わせたら完成。
ジャーマンポテトのポテトをブロッコリーに代えてヘルシーに仕上げました。
ブロッコリーはあらかじめレンジ加熱しておくことで炒め時間を短くできるので、栄養もしっかり残ります。
ブロッコリーと鶏むね肉の和風レンジ蒸し
材料(2人分)
ブロッコリー…小1株(150g)
鶏むね肉…1枚(200g)
塩麹…大さじ2
ミニトマト…6個
かつお節…適量
作り方
1. 鶏むね肉はそぎ切りにし、塩麹(大さじ1)に15分漬ける。ブロッコリーは小房に分ける。
2. 耐熱皿にブロッコリー、鶏むね肉、半分に切ったミニトマトを並べ、残りの塩麹を全体にかける。ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで6〜7分加熱する。仕上げにかつお節をかける。
ブロッコリーの栄養素を壊さず短い時間で加熱できるように、鶏むね肉はそぎ切りにするのがポイント。
パサパサになりやすい鶏むね肉も、塩麹に漬けることでしっとりやわらかく仕上がります。
新鮮なブロッコリーの選び方
ブロッコリーは収穫後も成長を続けています。
少しでも新鮮なものを手に入れるために、意識したいポイントをまとめました。
- つぼみの一つひとつがぎゅっと固く締まり、密集している
- つぼみ全体が濃い緑色をしている
- 茎の切り口がみずみずしく、傷んで変色していたり、スが入ったりしていない
- 外葉が青々としていて、しおれていない
新鮮なブロッコリーを選ぶ際のポイント
つぼみが開きかけていたり、黄ばんでいたりするものは鮮度が落ちている可能性が高いので、避けるようにしましょう。
ブロッコリーの保存方法
おいしさと栄養を考えたら、ブロッコリーももちろん新鮮なうちに調理するのがおすすめです。
ただ、すぐに調理できない場合は、生のまま、あるいは加熱してから冷凍保存するといいでしょう。
生のまま冷凍保存する場合
1. ブロッコリーを小房に分け、茎の部分は皮を厚めにむいて輪切りにする。
2. ジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜きながら封をしてから冷凍庫で保存。
加熱してから冷凍保存する場合
1. ブロッコリーを小房に分け、茎の部分は皮を厚めにむいて輪切りにする。電子レンジで硬めに加熱する(1分30秒~2分程度)。
2. 粗熱と水分をしっかり取ってからジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜きながら封をして冷凍庫で保存する。
冷凍での保存期間は2〜3週間が目安で、食べるときは自然解凍または電子レンジを使って解凍してください。
ただし、一度冷凍したものは、生の状態から加熱したもののような食感にはならず、少し水っぽくなります。
サラダで食べるのには向かないので、水気をしっかり取ってから和え物にしたり、解凍せずそのまま加熱調理(炒める、煮る、スープに入れるなど)したりして食べるのがおすすめです。
トライアルの新鮮なブロッコリーを毎日の食事に取り入れよう!
私たちの健康を維持するために必要な栄養素が豊富に含まれているブロッコリー。調理も簡単なので、毎日の食事に積極的に取り入れたいですよね。
トライアルでは、新鮮なブロッコリーをいつでもお手頃価格で販売しています。
今回ご紹介した調理の際の注意点やおすすめレシピを参考にして、ブロッコリーをおいしく食べるのはもちろん、栄養もしっかりとってくださいね。
野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり