

サツマイモの1本あたりのカロリーは?ダイエットに最適な理由も解説
ほくほくとした食感と優しい甘さが魅力の、秋の味覚「サツマイモ」。
近年では「焼きいもダイエット」もブームとなっていますが、一方でスイートポテトや大学いもといったスイーツに使われることも多く、サツマイモとダイエットが結び付かないと感じる人もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、サツマイモはごはんやパンより低カロリー・低糖質で、ダイエットに最適な食材です。
しかし、食べ方によって、その効果は半減してしまうのだとか。
ここでは、サツマイモのカロリーや糖質量をチェックしつつ、ダイエット効果を高める調理法や食べ方を、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
目次
トライアルでの販売価格
紅はるか(1本)…本体価格198円(税込213円)
※2025年8月 メガセンタートライアル八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。

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サツマイモの1本あたりのカロリーと糖質量は?
サツマイモのカロリーは調理法によって異なりますが、ふかしいも(皮付き)で100gあたり129kcal、糖質28.9gが目安です。
一般的なサイズ(200g)のふかしいもなら約260kcal。
ごはんやパン、パスタと比較すると、血糖値の上昇がゆるやかで腹持ちも良いため、置き換えダイエットにも向いています。
サツマイモと主な主食のカロリー・糖質比較(100gあたり)

ダイエット目的なら、サツマイモは「ふかして食べる」のがおすすめ
サツマイモは調理法によってカロリーが変わります。
サツマイモをダイエット目的で食べる場合は、生の状態とカロリーや糖質量がほとんど変わらないふかしいもが断然おすすめ。
サツマイモのカロリーと糖質量(100gあたり)

サツマイモの種類によっても数値に差がありますが、生のサツマイモやふかしいもに比べ、焼きいもはカロリー、糖質量ともに高くなる傾向にあります。
これは、焼いているあいだにサツマイモに含まれる水分が蒸発するため。その分、食物繊維や炭水化物といった栄養価もアップします。
一方、ふかしたサツマイモのカロリーや糖質量は、生の状態とそれほど変わりません。しかし、ふかすことで甘味が増すのは、「アミラーゼ」という成分が関係しています。
アミラーゼは、加熱するとサツマイモの主成分であるでんぷんから麦芽糖とオリゴ糖を作り出し、これがサツマイモ特有の甘さとなるのです。
また、油で揚げたり、醤油や砂糖などの調味料で煮たりといった調理の仕方によっても、カロリーや糖質量、脂質量が増える場合もあるので注意が必要です。
サツマイモがダイエットに向いている理由

サツマイモは、ジャガイモや里芋といったほかの芋類に比べるとカロリーは高め。
それでも、サツマイモがダイエットにおすすめといわれているのには、次のような理由があります。
血糖値が上がりにくい
人間のエネルギー源として糖質は欠かせないものですが、大量の糖分を摂取すると血糖値が急上昇し、インスリンが多く分泌されます。
インスリンには、エネルギーとして使われずに余った糖質を、中性脂肪として蓄える働きがあるため、ダイエット時は血糖値が急に上がらないようにするのがポイント。
サツマイモに豊富に含まれる食物繊維には血糖値の上昇を抑える働きがあり、中性脂肪が合成されにくいのでダイエットにおすすめです。
腸内環境を整える
サツマイモには、食物繊維の中でも不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維は便のカサを増す働きがあるため、大腸が刺激されることにより、スムーズなお通じが期待できるのです。
また、水溶性食物繊維には、体内の老廃物や余分な脂肪の排出を助ける働きがあるといわれており、両方の食物繊維をバランスよく含むサツマイモは、ダイエット中の腸内環境改善にも役立つ食材といえるでしょう。
また、サツマイモを切ると、切り口から白い液状のものが出ているのを見たことがある人もいると思いますが、これは芋類の中でもサツマイモにしか含まれていない「ヤラピン」という成分。
ヤラピンには腸の動きを活発にし、便をやわらかくする働きがあることがわかっており、食物繊維との相乗効果でより整腸作用が促されるのです。
このほかにも、少量で腹持ちがよく、ビタミンB群の働きによって糖質をスムーズにエネルギーに変換できるなど、ダイエットにはうってつけの食材といえるでしょう。
カロリーだけじゃない!サツマイモの豊富な栄養素
サツマイモは「太るイメージがある」「糖質が多いから避けている」という声もありますが、実は栄養バランスに優れた食材です。
ダイエットや美容・健康をサポートする栄養素がたっぷり含まれています。
ここでは、サツマイモに含まれる代表的な栄養素とその働きを紹介します。
糖質:人体に欠かせないエネルギー源で、体と脳の働きを助ける
糖質は、三大栄養素のひとつである炭水化物の一部。
炭水化物は、糖質と食物繊維に分かれます。糖質はブドウ糖として消化吸収されて、全身の活動を助けるエネルギー源になります。
特に、糖質は脳にとって唯一のエネルギー源であり、集中力や思考力の維持に欠かせない栄養素です。
「糖質は太る」と思っている人も多いかもしれませんが、同じくエネルギー源となる脂質よりもエネルギー変換が速いため、適量であれば体重に大きく影響しません。
ビタミンC:加熱に強く、美肌と免疫力をサポート
ビタミンCは、抗酸化作用により体内の活性酸素を除去し、老化防止や美肌、風邪予防に役立ちます。
サツマイモに含まれるビタミンCは、加熱に強いという特長があり、調理後も効率的に摂取できるのが魅力です。
ビタミンB6:タンパク質の代謝をサポート
ビタミンB6は、皮膚や髪、血液、筋肉、爪などの形成に関係する栄養素で、タンパク質の分解・代謝を助けます。
体づくりを意識してタンパク質を積極的にとっている人にとって、サツマイモはビタミンB6補給に適した食材です。
葉酸:貧血予防に欠かせない造血のビタミン
葉酸は赤血球の産生を助け、貧血予防や胎児の正常な発育に必要な栄養素です。
妊娠中の女性にも積極的に摂取してほしい成分です。
パントテン酸:ストレスに対抗するビタミン
パントテン酸は、三大栄養素の代謝に関わるビタミンで、副腎皮質ホルモンの合成を助け、ストレスから心身を守る働きがあります。
ビタミンE:血流を促進し、アンチエイジングにも◎
ビタミンEは、毛細血管を広げて血行を促進し、冷えや肩こりの改善、老化防止にもつながります。
抗酸化作用も高く、アンチエイジングの観点でも注目される栄養素です。
ミネラル類(カリウム・マンガン・銅):代謝やむくみ対策に役立つ
サツマイモには、体の機能を調整するミネラルも多く含まれています。
特に、カリウムは余分なナトリウムを排出し、むくみの改善や高血圧予防に役立ちます。マンガンは骨の形成や糖質・脂質の代謝に関わり、銅はコラーゲンやヘモグロビンの生成に必要な栄養素です。
ポリフェノール:皮に含まれるアントシアニンなどの抗酸化成分
ポリフェノールは、サツマイモの皮に多く含まれる抗酸化物質で、代表的な成分にアントシアニンがあります。
活性酸素を除去する働きがあり、老化や生活習慣病の予防にも期待されます。
皮に多く含まれるため、できるだけ皮ごと食べるのがおすすめです。

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ダイエット効果を高める!サツマイモの食べ方

冒頭でご紹介したとおり、サツマイモはふかすか焼くかによってカロリーや糖質量が大きく変わってきます。
サツマイモがダイエットにおすすめとはいえ、食べすぎは逆効果。
サツマイモのカロリーや糖質量は決して低くないことを忘れてはいけません。
もし、いつもの食事内容を変えずに、サツマイモをプラスして食べれば、カロリー過多で反対に太ってしまうことも。
では、どのように取り入れるのがいいのでしょうか。
皮ごと食べる
先程ご紹介したヤラピンは、サツマイモの皮の近くに多く含まれています。皮ごと食べることでヤラピンをしっかり摂取でき、便通の改善につながります。
また、皮付近にはビタミン類やポリフェノール類など、美容に役立つ栄養素も豊富に含まれています。
冷やして食べる
一度加熱したサツマイモを冷やすことで、「レジスタントスターチ」という成分が増えます。
レジスタントスターチとはでんぷんの一種で、糖質でありながら、血糖値の急上昇を抑制したり、腸内環境を整えたりする食物繊維と似たような働きをします。
レジスタントスターチは再度熱が加わると量が減ってしまうため、冷たいまま食べたほうがより高いダイエット効果が期待できるのです。
主食やおやつをサツマイモに置き換える
サツマイモは、ごはんやパンよりカロリーが低く、血糖値の上昇もゆるやかなため、主食やおやつの置き換えにぴったりです。
ふかしたサツマイモ(100g)のカロリーは、129kcal。ごはん(156kcal)、茹でパスタ(150kcal)、食パン(149kcal)と比べて低く、ダイエット中でも安心して取り入れられます。
そのため、主食の代わりにしたり、主食の一部をサツマイモに置き換えたり、サツマイモご飯など主食と混ぜたりして糖質量を減らすと、摂取カロリーを減らすことができます。
サツマイモは腹持ちもいいので、無理のないダイエットにつながるでしょう。
もちろん、小腹が空いたときのおやつとして、お菓子などの代わりにサツマイモを食べるのもおすすめです。
1日あたりのサツマイモの摂取量を100g程度にする
サツマイモを毎日食べる場合は、1日あたり70〜100g(約3分の1〜2分の1本)を目安にするようにしましょう。
それ以上食べたいときは、そのほかの主食を減らしたり、間食をしないようにしたりするなど、カロリーや糖質のとりすぎにならないように気をつけてください。
食物繊維を多く含むサツマイモは、食べ過ぎるとガスがたまっておなかが張ったり、下痢あるいは便秘を引き起こしたりする場合がありますので、注意が必要です。
ダイエットの強い味方、「ふかしいも」の作り方
サツマイモを食べるにあたって、ダイエットに最適なふかしいもの作り方を紹介します。
ふかすことでサツマイモの甘味を引き出すためには、甘さのカギとなるアミラーゼが作用する時間をなるべく長く保つようにするのがポイント。
ただし、アミラーゼは80℃以上になると壊れてしまうため、65〜80℃でじっくり時間をかけてふかすといいでしょう。
ご家庭で温度を正確に測るのは難しいかもしれませんが、沸騰したお湯を少し冷ました状態でじっくり蒸すと、アミラーゼが活性化しやすい温度に近づきます。
蒸し時間の目安は40〜60分程度で、竹串がスッと刺さる柔らかさになればOK。
また、サツマイモは切らずに丸ごとふかしたほうが、栄養素が流れ出ず、水っぽくならないので、本来の甘味と食感が楽しめますよ。
蒸し器を使った基本のふかし方

サツマイモは蒸し器を使ってふかすのがおすすめです。
サツマイモの基本のふかし方
1. サツマイモをよく洗う。
2. 水を入れた鍋に蒸し器をセットし、水が沸騰して蒸気が上がってきたらサツマイモを入れて弱火で30〜40分、竹串がすっと通るまでふかす。
フライパンを使ったふかし方

蒸し器がない場合や、蒸し器にサツマイモが丸ごと入らない場合は、深めのフライパンを使ってふかすこともできます。
1. サツマイモをよく洗う。
2. 深めのフライパンに2cmくらい水を入れて沸騰させ、サツマイモを入れてから蓋をして弱火にかける。
3. 20分程経ったらサツマイモの上下を入れ替える。その際、水が少なくなっていたら足し、さらに10〜20分、竹串がすっと通るまでふかす。
ふかしいもの保存方法
ふかしたサツマイモは、冷蔵でも冷凍でも保存できます。
冷蔵保存

サツマイモの粗熱を取り、ラップできっちりと巻いて冷蔵庫へ。1~2日で食べきるようにしましょう。
冷凍保存

ふかしたサツマイモの粗熱を取り、丸ごとの場合はきっちりとラップを巻いて冷凍庫へ。
または、食べやすい大きさに切ってジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜きながら封をし、冷凍庫へ。
保存期間の目安は2週間です。
冷凍したサツマイモを食べるときは自然解凍、あるいは電子レンジで温めてください。

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無理のないダイエットにおすすめのサツマイモはトライアルで!

どんなダイエットでも、成功するためには継続が何より大切。
少量でも腹持ちが良くて、ダイエットにおすすめの栄養成分が含まれるサツマイモは強い味方といえるでしょう。
旬の食材がいつでもお手頃価格のトライアルでは、さまざまな種類のサツマイモを販売中!サツマイモを毎日食べてもお財布に優しいのもポイントです。
おいしく、楽しくダイエットを続けてくださいね。

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