リンゴが低カロリーって本当?栄養満点でダイエットに◎な理由とは
低カロリーでヘルシーなイメージがあるリンゴ。1980年代にリンゴダイエットが大流行し、それ以降もたびたびダイエットの食材としてリンゴに注目が集まりました。
よく熟れたリンゴは甘くてジューシーですが、本当にダイエット向きなのでしょうか。
そこで今回は、気になるリンゴのカロリーや栄養素、効果的な食べ方などについて、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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トライアルの販売価格
シナノリップ(1個)…199円(税込)
サンつがる(1個)…199円(税込)
黄王(1袋)…599円(税込)
シナノレッド(1パック)…599円(税込)
※2023年9月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
リンゴのカロリーと糖質は?
まずは、リンゴのカロリーと糖質量から見ていきましょう。
リンゴのカロリーは1個(約250g)あたり140kcal。
リンゴに含まれる糖質量は、1個(約250g)あたり31.3gで、だいたい茶わん半分のご飯に相当します。
リンゴは太る?
リンゴ100gあたりのカロリーをほかの果物とも比較してみましょう。
リンゴのカロリーを100gに換算すると、56kcalです。
カロリー比較(100gあたり)
果物 | カロリー |
---|---|
リンゴ | 56kcal |
バナナ | 93kcal |
梨 | 38kcal |
柿 | 63kcal |
キウイフルーツ(黄) | 63kcal |
桃 | 38kcal |
ブドウ(巨峰) | 69kcal |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
カロリーを比較すると、梨や桃よりはカロリーが高いものの、バナナの約半分程のカロリーであることがわかります。
ただし、リンゴに含まれる糖質は果糖。
同じ単糖類のブドウ糖が小腸から吸収され、血液にのって全身の細胞に運ばれるのに対して、果糖はほとんどが小腸上皮細胞と肝細胞で代謝されます。
直接的に血糖値を上げないので、太りにくい果物だといえますね。
エネルギーとして使われなかった果糖は肝臓で中性脂肪に変換されるため、食べすぎは禁物です。
リンゴの代表的な栄養素
リンゴには、美容と健康に効果的な栄養素がたっぷり含まれています。具体的に見ていきましょう。
腸内環境を整える「食物繊維」
リンゴには、腸内環境を整え、コレステロールを吸着して外に排出してくれる食物繊維がたっぷり含まれています。
満腹感が得られ、食べすぎ予防に役立つのもうれしいポイント。
リンゴに含まれる食物繊維のうち、水溶性食物繊維のペクチンはほかの果物に比べてもかなり豊富です。
水溶性食物繊維量の比較(100gあたり)
果物 | カロリー |
---|---|
リンゴ | 0.5g |
バナナ | 0.1g |
梨 | 0.2g |
柿 | 0.2g |
キウイフルーツ(黄) | 0.6g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ペクチンと、不溶性食物繊維のリグニンは、リンゴの皮や皮の近くの部分に多く含まれています。洗って、皮まで残さず食べましょう。
むくみを改善する「カリウム」
カリウムには、体内の余分な水分とナトリウムを排出する働きがあります。
むくみの予防・改善のほか、血圧を下げる効果も期待できます。
抗酸化作用で老化防止!「リンゴポリフェノール」
リンゴポリフェノール全体の約70%を占めるのが、抗酸化作用の高いカテキン類が重なってできているプロシアニジン類です。
ほかに、りんごの皮の色素であるアントシアニンなどが約50種類程含まれています。
ポリフェノールは、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などの原因となる活性酸素を取り除き、免疫力を高めたり、老化を防いだりするのに役立ちます。
果肉には主にプロシアニジン、皮にはアントシアニンが多く含まれていますから、皮もきれいに洗って、むかずにとりたいですね。
疲れをとる「有機酸」
有機酸は、果物に多く含まれる酸です。リンゴには柑橘系の食物や梅干しなどに多いクエン酸、酸味のもとになるリンゴ酸が含まれています。
クエン酸やリンゴ酸は、疲労物質といわれる乳酸をエネルギーに変えて減らします。
新陳代謝が活発になり、疲れがとれますよ!
「リンゴ」の種類は豊富!トライアルで好みの品種を見つけよう
おすすめのリンゴの食べ方は?
リンゴとほかの果物のカロリーを比較した際にもふれたとおり、リンゴに含まれる果糖はとりすぎると中性脂肪として蓄えられます。
食べすぎを防ぐため、1日半分~1個を目安にするといいでしょう。
ここからは、日常生活でリンゴを効果的に取り入れるための、おすすめの食べ方をご紹介します。
皮付きで食べる
リンゴの皮とその近くには、水溶性食物繊維のペクチンと、不溶性食物繊維のリグニン、アントシアニンがたっぷり含まれています。
皮をごく薄くむいて食べるか、皮ごと食べるようにしましょう。
皮ごと食べたいときには、リンゴを横向きの輪切りにする「スターカット」という切り方がおすすめ!
皮をむいて櫛形にカットする一般的な切り方と違って、果肉と皮をいっしょに食べることができ、これまで捨てられていた栄養素を残さずとることができます。
スターカットのやり方
リンゴを横向きに置き、しっかり押さえながら、好みの厚さで輪切りにしていきます。
このとき、リンゴの下にふきんなどを敷くと滑りにくいです。
加熱調理ではなく生のまま食べる
リンゴをたくさんもらったり、つい買いすぎたりしたとき、大量消費のためにコンポートやジャム、リンゴ煮などにして食べることも多いでしょう。
しかし、ポリフェノールのひとつであるプロシアニジンは、加熱に弱い栄養素。
栄養素を余さずとるという意味でも、加熱せずに食べることをおすすめします。
ダイエットの観点からも、たっぷりお砂糖を使う調理は控えたほうが無難です。
1度に食べない
プロシニアニジンは、体内での持続力がありません。
1日の中で何回かに分けて食べ、抗酸化力を活かしましょう。
リンゴを食べることを習慣化すると、プロシアニジンの効果が薄れる前に取り続けることができますよ。
ドライアップルにして食べる
スターカットにしたリンゴをざるに広げ、天日干しにすると、水分が抜けて簡単にドライアップルが出来上がります。
すぐには食べきれない大量のリンゴをもらったときなどにおすすめの方法です。
乾燥させることで重量が減り、栄養と甘さがぎゅっと凝縮します。
エネルギーに変わりやすい時間帯に食べる
リンゴに含まれる果糖のうち、エネルギーにならなかった分は中性脂肪に変わるため、食べる時間には注意が必要です。
身体活動が活発な15時頃までならエネルギーに変わり、使われるため、安心して食べられます。
夕食後のデザートにリンゴというご家庭もあるかもしれませんが、中性脂肪が増えてしまう可能性があるので注意。
主食の置き換えやおやつ代わりに食べる
リンゴは血糖値が上がりにくいため、糖質の置き換えに最適です。
食パンやご飯をリンゴに置き換えると、栄養をしっかりとりつつ摂取カロリーと糖質を減らすことができます。
ダイエット中だけど、おなかがすくのには耐えられないという方は、リンゴをおやつ代わりに食べるのがおすすめ!
トライアルで好みの味のリンゴを見つけよう!
リンゴは血糖値を上げにくい上、栄養豊富でダイエットにもぴったりの果物です。
リンゴの栄養素を余すことなく摂取したいなら、上記で紹介した「スターカット」という切り方を試してみてはいかがでしょうか。
星形の切り口はそのままでもかわいいですが、真ん中をクッキー型などで抜いても◎。
トライアルで販売しているさまざまな品種から好みのリンゴを探して、旬の味を味わってみてくださいね!
野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり