おでんの具は何を入れる?定番10種と「煮る順番」の正解
おでんがうまくいかない原因は、具材選びではなく「入れる順番」です。味の染みにくい大根や卵は先に、練り物は食べる10分前。この2グループに分けるだけで、味染みも煮崩れも解決します。
この記事では、定番10種の具材と煮る順番、大根の下ごしらえ、出汁の割合、変わり種までを料理研究家の松見先生監修のもと解説します。
この記事を監修してくれた人
松見早枝子(まつみさえこ)
料理家・ウェルネスフードスタイリスト
資格:国際中医薬膳師/フードコーディネーター/ワインエキスパートなど
プロフィール:料理教室Tronc(トロン)、Troncオンラインサロン主宰。オンラインサロンでは健康や美容に良い料理、季節の手仕事、器、心地良いライフスタイルについて発信。料理教室ではおもてなし料理を伝えている。
オンラインサロンの新規ご入会募集期間は毎月26〜30日。
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おでんの定番具材10種|役割で選べば失敗しない
具材は「味を吸うもの」「出汁を出すもの」「家族が喜ぶもの」の3つに分けて考えます。この視点で選ぶと、買い物のときに迷いません。
味を吸う主役組(大根・卵・こんにゃく・厚揚げ)
煮込むほどおいしくなるグループです。大根は真ん中あたりの太い部分、卵は固ゆでにしたものを選びます。こんにゃくは味が入りにくいので、切り込みを入れておくと違いが出ます。
出汁を出す旨み組(牛すじ・昆布・ちくわ)
スープに深みを出すグループです。牛すじは下茹でしてから、昆布はだしを取る際から入れるのがおすすめ。あらかじめ結んで売られている結び昆布が便利です。練り物も良い出汁が出ますが、最初から入れると旨みが抜けてスカスカになります。
家族に人気のサブ組(餅巾着・じゃがいも・はんぺん)
子供に人気の組み合わせです。じゃがいもは煮崩れしやすいので、メークインのような煮崩れにくい品種か、別鍋で火を通してから合わせると形が保てます。餅巾着は油揚げの口をかんぴょうか楊枝でとめておくと、餅が流れ出しません。

4人分の目安量と鍋の選び方
4人分なら、大根1/2本、卵4個、こんにゃく1枚、厚揚げ1枚、練り物は8〜12個、牛すじ300gが目安です。これで大皿1杯分になり、残っても翌日の1食に回せます。
鍋は、具材を重ねずに並べられる直径24cm以上のものが扱いやすいです。重ねて詰め込むと、下の具材が煮崩れて上の具材に味が入りません。入り切らないときは2回に分けて煮るほうが、仕上がりはきれいです。
味が染みる「煮る順番」|2グループに分けるだけ
難しく考える必要はありません。40分以上煮るグループと、最後の10分だけのグループ。この2つに分けるだけです。
おでんの失敗は、ほとんどが「全部いっぺんに入れた」ことから起きています。前半組と後半組の2つに分ける、とだけ覚えておけば、レシピを見なくても味が決まりますよ
食べる1時間前から逆算するタイムライン
60分前に大根・卵・こんにゃく・厚揚げ・牛すじ・昆布を入れて煮ます。20分前に火を止めて、そのまま置いて味を入れます。10分前に練り物とはんぺん、餅巾着を加えて温め直せば完成です。

練り物とはんぺんは「食べる直前」が鉄則
練り物は10分で十分に温まります。長く煮ると旨みが出汁に出てしまい、身がやせて汁も濁ります。はんぺんは膨らみやすいので、食べる直前に入れて、ふんわりした状態で出してください。

一度冷ますと味が入る理由
味が入るのは加熱中ではなく、温度が下がるときです。火を止めると具材が煮汁を吸い込むため、20〜30分置くだけで仕上がりが変わります。前日に作って冷蔵しておくと、さらに深い味になります。
逆に、煮立てたまま長く置くのはおすすめできません。出汁が煮詰まって味が濃くなり、大根やこんにゃくが縮んでしまいます。「煮る時間」と「休ませる時間」を分けて考えるのがコツです。
煮汁が減ってきたときの足し方
煮ているうちに煮汁が減ったら、水ではなく、薄めの出汁を足してください。水だけを足すと味が急に薄まり、具材から出た旨みも薄れてしまいます。
継ぎ足すときは、鍋のふちからそっと注ぎます。真ん中に勢いよく入れると、せっかく形を保っていた大根やはんぺんが崩れやすくなります。
下ごしらえと出汁の割合
ひと手間かけるかどうかで差が出るのは、大根とこんにゃく、卵、牛すじです。出汁の割合と合わせて紹介します。
大根は「3cm・面取り・下茹で」の3点セット
厚さ3cmに切り、厚めに皮を剥いて角を薄く削ぎ、面取りをします。米のとぎ汁で10分下茹でするとえぐみが抜け、味も入りやすくなります。米のとぎ汁がない時は、お米大さじ1で代用できます。
電子レンジでの加熱は大根の表面が凸凹になるのでおすすめしません。


こんにゃく・卵・牛すじのひと手間
こんにゃくは表面に格子の切り込みを入れ、さっと下茹でしてアクを抜きます。卵は水から10分茹でて固ゆでにし、殻をむいてから鍋へ。具材が入り切らない時は、途中で卵だけ取り出してビニール袋に入れ、煮汁と醤油少々を入れて漬けておき、最後に加える手もあります。

牛すじは、たっぷりの熱湯で1時間ほど下茹でします。この工程を省くと、硬さが気になったり、独特のにおいと脂が出汁全体に回ってしまいます。ひと手間かけるとプルプルした食感になり、澄んだ出汁のまま牛すじのコクだけが加わります。

出汁の割合と関東風・関西風の違い
基本は4人分でだし汁1.5Lに白だし・醤油各大さじ2、みりん大さじ3。あとはお好みで調整します。この量で作っておいて、鍋に入らない分は取って置き、あとで煮汁が減った際に加える用にします。
濃口醤油だけを使うと色の濃い関東風、薄口や白だしなら透明感のある関西風になります。

変わり種とちょい足しで最後まで飽きずに
2日目に入ると、同じ味に飽きてくることがあります。具材と薬味を少し変えるだけで、印象が変わります。
ご当地の変わり種3選
黒はんぺんを入れる静岡おでん、生姜醤油をかける姫路おでん、味噌だれで食べる名古屋風。同じ鍋でも、たれを変えれば食べ比べができます。小皿を3つ並べて出すと、それだけで食卓の話題になります。
トマトやロールキャベツを加えるのも、近年は定番になりつつあります。トマトは湯むきして最後の10分で、ロールキャベツは崩れないよう楊枝でとめてから入れてください。
ちょい足し調味料と翌日のリメイク
柚子胡椒、からし味噌、カレー粉が使いやすい薬味です。どれも小さじ1/4ほどで印象が変わるので、器に取り分けてから足すのがおすすめです。
残ったおでんは、出汁ごとごはんを入れて雑炊にすると最後まで食べ切れます。カレー粉とカレールーを少し足しておでんカレーにするのも、子供のいる家庭で人気の食べ方です。
具材はトライアルでまとめて!おすすめの買い方
10種を単品でそろえると意外と手間がかかります。セットと生鮮を組み合わせるのが、買い物を早く終わらせるコツです。
練り物はセットでそろえる
おでんセットなら、後半組の練り物がまとめて入っています。買い足すのは大根や卵、こんにゃくといった主役組だけになるので、売場を回る時間が短くなります。


出汁は白だしで手早く
白だしを使えば、水と合わせるだけで味が決まります。関西風の澄んだ色に仕上がるので、具材の色もきれいに見えます。

トライアルでの販売価格
こだわりだしのおでん 900g…本体価格589円(税込636円)
大根 1本…本体価格198円(税込213円)
白だし 1000ml…本体価格198円(税込213円)
※2026年9月 トライアル西友 浦安店調べ。
※販売価格は時期や産地、店舗によって変動します。
まとめ|2グループ方式で今年のおでんは失敗なし
最後に、押さえておきたいポイントを整理します。
おでんは、時間を味方につける料理です。食べる直前に作るのではなく、早めに火を入れて休ませる。練り物は食べる10分前に加える。それだけで、家庭のおでんは見違えますよ
・具材は「味を吸う」「出汁を出す」「家族が喜ぶ」の3つで選ぶ
・前半組は40分以上、後半組は最後の10分。2グループに分ける
・火を止めて休ませる時間が、一番の味付けになる
・大根は3cm・面取り・下茹での3点セット
・出汁はだし汁1.5Lに醤油・白だし各大さじ2、みりん大さじ3が目安
全部を一度にやらなくても大丈夫です。まずは「練り物は最後の10分」から試してみてくださいね。
FAQ(よくある質問)
| Q1 おでんは何日くらい日持ちする? | 冷蔵で2〜3日が目安です。1日1回しっかり火を入れ、粗熱を取ってから冷蔵庫に入れてください。じゃがいもと卵は傷みやすいので、早めに食べ切るのがおすすめです。 |
| Q2 おでんの大根が苦いのはなぜ? | 下茹でが足りていないことが主な原因です。米のとぎ汁か、生米をひとつまみ入れた湯で10分下茹ですると、えぐみが抜けて味も入りやすくなります。 |
| Q3 練り物の油抜きは必要? | 熱湯をさっと回しかけるだけで、表面の余分な油が落ちて出汁が濁りにくくなります。ひと手間ですが、仕上がりの澄み方が変わります。 |
| Q4 おでんのカロリーはどのくらい? | 大根・こんにゃく・昆布は1個10kcal前後です。餅巾着や牛すじ、さつま揚げは1個80〜130kcal程度なので、組み合わせで調整できます。 |
| Q5 圧力鍋や電気調理鍋でも作れる? | 作れます。前半組を加圧調理し、後半組は蓋を開けて最後の10分で加えてください。2グループに分ける考え方はそのまま使えます。 |