
小松菜は栄養価が高い!豊富な鉄分とカルシウムで体をサポート
おひたしや味噌汁、炒め物など、幅広い料理に使われる小松菜。
実は、鉄分やカルシウムが豊富で、健康をサポートしてくれる優秀な野菜です。
ただし、調理の仕方によっては、減ってしまう栄養素もあります。
効率良く栄養をとるには、食べ方や調理法を工夫することが大切です。
そこで今回は、小松菜の代表的な栄養素と効能のほか、栄養を逃さないためのポイントについて、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
小松菜の栄養を効率的にとれるレシピも紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
小松菜(1袋)…199円(税込)
※2025年1月 メガセンター八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
小松菜に含まれる主な栄養素と効能

まずは、小松菜に含まれる主な栄養素と、その効能について見ていきましょう。
ビタミンA(β-カロテン):目や皮膚の健康を守り、免疫力を向上させる
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、目や皮膚の健康を守る栄養素です。
また、抗酸化作用も強いため、免疫力の向上や老化防止も期待できます。
ビタミンE:血行を促進し、冷えを改善する
ビタミンEも、抗酸化作用の高い栄養素です。
細胞の老化を防ぐことから、血行促進や冷え性改善に加え、美肌づくりにも役立ちます。
免疫機能をサポートする働きもあるため、生活習慣病の予防効果も期待できるでしょう。
ビタミンK:骨の健康を守る
ビタミンKは、出血時に血液を固めたり、骨の健康を守ったりする働きがあります。
特に、カルシウムの吸収を助け、骨を形成し丈夫にする効果があるため、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防にもつながります。
高齢者や成長期の子供も積極的に摂取したい栄養素といえるでしょう。
葉酸:貧血を予防し、肌の調子を整える
葉酸は、補酵素として赤血球をつくる栄養素です。
赤血球は約4ヵ月で入れ替わるため、葉酸不足により正常な赤血球の生成が妨げられると、貧血の原因になることもあります。
また、細胞の生まれ変わりをサポートし、肌の調子を整える働きもあります。
ビタミンC:きれいな肌づくりのサポートをする
ビタミンCは、抗酸化作用が強いビタミンの1つです。
免疫を活性化し、風邪予防や疲労回復に役立つほか、シミ予防も期待できます。
また、コラーゲンの生成に不可欠な栄養素のため、ハリのある肌を保つサポートにもなるでしょう。
カルシウム:骨や歯を形成する
カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素で、日々の健康維持に役立つミネラルの1つです。
さらに、神経の興奮を抑えて精神を安定させる働きもあります。
鉄分:貧血を予防する
鉄分は、赤血球の成分として全身に酸素を運ぶ重要な役割を担っています。
不足すると貧血の原因になるため、めまいが起こったり疲れやすくなったりすることもあるでしょう。
銅:貧血や白髪の予防に役立つ
銅は、ヘモグロビンの合成に関わる重要なミネラルです。
鉄分とともに、赤血球をつくるサポートをするため、貧血予防にもつながります。
また、コラーゲンの生成を助け、白髪の予防にも効果があるといわれています。
食物繊維:腸内環境を整え、免疫力を高める
食物繊維は、腸内環境を整え、免疫力を高める作用があります。
腸の働きを活発にし、便秘の改善や、体内に蓄積された毒素などを排出させる効果が期待できます。
さらに、血糖値の急上昇を抑えるため、糖質の吸収を緩やかにし、健康的な食生活をサポートするでしょう。
小松菜の栄養を逃さないためのポイント
小松菜は栄養価の高い野菜ですが、調理方法によっては栄養が損なわれることもあります。
栄養を逃さないためのポイントを押さえておきましょう。
切る前に洗う

小松菜は、切る前に洗うようにしましょう。
小松菜に含まれる葉酸やビタミンCは水に溶けやすい栄養素のため、切った後の断面から栄養素が流れ出てしまいます。
根元には土がついているため、溜めた水でしっかり振り洗いし、穂先はできるだけ水にさらさず、サッと洗う程度にしてくださいね。
下茹でしない

小松菜は、下茹ですると栄養素が流れ出てしまいます。
アクもないため、なるべく下茹でせずに調理しましょう。
サラダやスムージーなど、生で食べるのが理想的。
茹でる場合は短時間で済ませ、水にはさらさないのがポイントです。
スープなら溶け出した栄養素もいっしょに摂取できますよ。
なお、生で食べるときは、衛生面に注意しなければなりません。
根元についた土をしっかり洗うか、切り落としてから食べるようにしてくださいね。
油を使って調理する

小松菜に含まれるビタミンA(β-カロテン)、ビタミンE、ビタミンKは、脂溶性の栄養素のため、油といっしょにとることで吸収率がアップします。
また、短時間でサッと炒めれば、熱に弱いビタミンCの損失も最小限に抑えられるでしょう。

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小松菜とほうれん草はどちらの栄養価が高い?
緑黄色野菜としてよく比較される小松菜とほうれん草は、どちらも栄養価の高い野菜です。
しかし、含まれる栄養素には違いがあります。
ほうれん草は鉄分が豊富な野菜として知られていますが、小松菜のほうが鉄分を多く含んでいます。
さらに、小松菜にはほうれん草の約3倍のカルシウムが含まれており、カルシウム豊富な食品として知られる牛乳よりも多いのが特徴です。
小松菜とほうれん草(生・100gあたり)の栄養素の比較

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
小松菜の栄養を効率的にとれるレシピ
続いては、小松菜の栄養を効果的にとれる、おすすめのレシピをご紹介します。
簡単に作れるメニューなので、ぜひ試してみてください!
小松菜と桜えびの卵炒め

材料(2人分)
小松菜…1束
卵…1個
桜えび…15g
ごま油…大さじ1
鶏がらスープの素…小さじ1
塩、コショウ…適量
作り方
1. 小松菜はざく切りにし、卵を溶く。
2. フライパンでごま油を熱し、卵を入れ、ふんわり炒めてから一度取り出す。
3. 小松菜と桜えびを「2」のフライパンに入れて炒め、卵を戻す。鶏がらスープの素、塩、こしょうを入れて炒める。
油で調理するため、小松菜に含まれるビタミンA(β-カロテン)、ビタミンE、ビタミンKを効率良くとれる一品です。
桜えびの旨みと卵のふんわり食感が相性抜群で、ご飯にもよく合います。
サッと作れるため、忙しい日のおかずにも◎。
小松菜とバナナのヨーグルトスムージー

材料(2人分)
小松菜…1束
バナナ…1本
ヨーグルト…150g
レモン汁…大さじ2分の1
はちみつ…好みの量
作り方
1. 小松菜はざく切りに、バナナはひと口大に切る。
2.「1」とヨーグルト、レモン汁、はちみつを入れ、ミキサーにかける。
バナナの甘みだけでも飲みやすいため、はちみつは入れなくてもOK!
小松菜を生で食べられるスムージーは、栄養をたっぷり摂取できるレシピです。

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栄養価の高い小松菜を食べて、健康をサポート!

小松菜には、健康維持や疲労回復をサポートする栄養素が豊富に含まれています。
調理の仕方によっては栄養素が減ってしまうこともあるため、ご紹介したポイントを押さえて調理してくださいね。
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