えのきは冷凍で旨みと栄養アップ!正しい保存法と賞味期限
えのきは、シャキシャキとした食感とやさしい風味で、毎日の料理に使いやすい人気の食材。
でも、傷みやすい食材のため、使いきれずに傷ませてしまった…という経験がある方も多いのではないでしょうか。
そんなときに役立つのが冷凍保存です。
そこでこの記事では、管理栄養士の清水加奈子さんに、えのきを冷凍することで得られる効果や正しい保存方法、鮮度の見分け方、さらに冷凍えのきを活用した簡単レシピを教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、国際中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
目次
トライアルでの販売価格
えのき(1袋)…本体価格98円(税込105円)
※2025年10月メガセンタートライアル八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
えのきは冷凍保存がおすすめ!おいしさも栄養もアップする理由

えのきは、冷凍することで旨みや栄養の吸収率が高まるうえ、長期保存も可能になる優秀な食材です。
ここでは、えのきを冷凍保存すると良い理由をご紹介します。
栄養素の吸収率が高まる
えのきには、健康にうれしい栄養素がたっぷり含まれています。
中でも注目したいのが、食物繊維の一種であるβ-グルカン。免疫力の向上や腸内環境の改善に役立つことで知られています。
ただ、この成分は細胞壁の中にとどまっているため、そのままだと体内への吸収はあまり期待できません。
冷凍保存することで、細胞壁が壊れて栄養素が外に出やすくなり、体に取り込まれやすくなります。
さらに、冷凍前に軽く刻んだり、ほぐしたりしておけば、繊維が断たれて吸収効率がさらにアップ。
旨み成分がアップし、おいしくなる
冷凍することで、えのきの旨みが増す理由のひとつは、旨みがぐっと増すことです。
冷凍することで細胞が壊れ、えのきに含まれるグアニル酸という旨み成分が外に出やすくなります。
このグアニル酸は、トマトや昆布に含まれるグルタミン酸などと組み合わせることで、旨みの相乗効果を生み出すことでも知られています。
調理の際は、60~70℃で加熱するのが理想的。
長時間の低温調理や、いきなり熱湯に入れる調理法は避けるようにすると、旨みをしっかり引き出せます。
長期保存が可能になり、節約にもなる
えのきは水分が多く傷みやすいため、冷蔵保存では4~5日ほどが限度。
買ったものの、気づいたら使えなくなっていた…という経験がある方も多いのではないでしょうか。
そこで便利なのが冷凍保存。
冷凍しておけば、約1ヵ月は保存が可能になります。
必要なときに必要な分だけ取り出せるので、使い残しも減り、調理の時短にもつながります。
冷凍保存を上手に取り入れれば、えのきをムダなく、おいしく、家計にもやさしく活用できます。
特売のときにまとめ買いして冷凍しておけば、忙しい日も心強い味方になってくれますよ。
えのきを冷蔵で長持ちさせる方法と賞味期限
えのきを冷蔵保存する場合は、なるべく鮮度を保てるように、保存方法にひと工夫するのがポイントです。
冷蔵方法なら、4~5日程度はおいしく保存できます。
ただし、1週間以上保存する場合は、傷む前に冷凍保存に切り替えるのがベスト。
買ってきたままのパックの状態では、通気性が悪く蒸れてしまいやすいため、以下のように保存するのがおすすめです。
手順
1. 石づきをつけたまま、えのきをキッチンペーパーで包みます。


2. さらにラップで全体を覆い、チャック付き保存袋に入れます。

3. 野菜室で立てて保存すると、より鮮度を保ちやすくなります。
食感や風味を損なわずに楽しむためにも、冷蔵したえのきはなるべく早めに使い切るようにしましょう。
えのきを冷凍で長持ちさせる方法と賞味期限
えのきを長持ちさせたいときは、冷凍保存が便利。
冷凍すれば約1ヵ月保存でき、傷ませる前に使い切る必要もなくなります。
手順
1. 石づきを切り落とし、えのきを軽くほぐします。


2. 1〜2cm程の束にまとめてチャック付き保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いて冷凍庫へ。

えのきは冷凍しても包丁で切りやすいため、凍ったままカットして調理に使えます。
炒め物や汁物など、いろいろな料理にそのまま入れられるので時短にもなります。
細かくしすぎると、冷凍後にカチカチに固まってしまい、取り出しづらくなることがあります。
少し大きめに束ねておくのがおすすめです。
冷凍保存するなら便利なえのき氷もおすすめ
健康食材として注目されているえのき氷も、冷凍ストックにおすすめ。
えのきをすりつぶして加熱し、製氷皿で凍らせたもので、有効成分(キノコキトサン・β-グルカン・エノキタケリノール酸など)がしっかり溶け出して体に届きやすくなります。
スープや煮物、味噌汁などにそのまま加えるだけで、旨みも栄養もアップします。
材料(製氷皿約2皿分)
・えのき…300g
・水…2カップ
作り方
1. 石づきを取り、ざく切りにしたえのきを水と一緒にミキサーにかける。


2. 鍋に入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして焦げないようかき混ぜながら60分煮詰める。

3. 半量程に煮詰まったら火を止め、粗熱を取り、製氷皿に流して冷凍庫へ。


4. 凍ったら製氷皿から取り出して、バラバラにして冷凍保存する。


えのき氷は旨み成分と食物繊維を手軽にとれる万能調味料のような存在。
冷凍保存で約1ヵ月は持つので、まとめて作っておくと便利です。
これって腐っている?えのきの鮮度を見分けるポイント

このえのき、まだ食べられるかな?と悩んだことはありませんか?
えのきは水分が多く傷みやすいため、見た目やにおいの変化に注意が必要です。
えのきが傷んでいるかどうかを見極めるポイントは、以下の4つです。
腐っている可能性が高いサイン
・色が茶色や黒に変色している
・酸っぱいような異臭がする
・ぬめりが強くなっている
・表面にカビが見える
特にぬめりは傷みの初期症状として最もわかりやすいサイン。
新鮮なえのきは白くハリがあり、無臭に近いのが特徴。少しでも「おかしいな?」と感じたら、無理に食べずに処分するようにしましょう。

しめじの冷凍方法は?風味を保つ最適な保存方法とレシピを紹介
冷凍えのきを活用したおすすめレシピ3選
冷凍したえのきは、旨みも栄養もアップするうえ、解凍せずにそのまま使えるのが大きな魅力。
スープや炒め物、蒸し料理などさまざまな料理に活用でき、食卓の幅が広がります。
ここでは、冷凍えのきをおいしく活用できる簡単レシピを3つご紹介します。
えのきの豚バラ巻きレンジ蒸しネギだれかけ

材料(2人分)
・冷凍えのき…1袋(250~300g)
・豚バラ肉(スライス)…200g
・塩、こしょう、片栗粉…各適量
A(ネギだれ)
・酢…大さじ1
・醤油…大さじ2
・砂糖、ごま油…各小さじ1
・小ねぎ(小口切り)…適量
作り方
1. 豚バラ肉に塩・こしょうをし、片栗粉を薄くまぶす。冷凍えのきをのせて巻く。
2. 耐熱皿に並べ、ふんわりラップをかけて電子レンジ(600W)で豚肉に火が通るまで約3分加熱。
3. 混ぜた「A」のネギだれをたっぷりかけて完成。
冷凍えのきは加熱しても水っぽくなりにくく、巻きやすさも◎。
豚バラで巻いてレンジで蒸すだけで、立派なおかずに仕上がります。
えのきとトマト卵の炒め物

材料(2人分)
・冷凍えのき…1袋(250~300g)
・卵…2個
・トマト…小2個(くし形切り)
・鶏がらスープの素…小さじ1
・塩、こしょう…各適量
・油…大さじ1
作り方
1. 冷凍えのきは半分に切る。フライパンに油を熱し、溶き卵を流し入れ、大きくかき混ぜて半熟状になったら一度取り出す。
2. 同じフライパンにえのき、トマトを入れて炒め、しんなりしたら卵を戻す。
3. 鶏がらスープの素、塩、こしょうで味を調えて完成。
冷凍したえのきは旨み成分のグアニル酸が増えるため、トマトのグルタミン酸との相性も抜群。
冷凍えのきなら炒めるだけでOKなので、忙しい日の一品にぴったりです。
自家製なめたけ

材料
・冷凍えのき…1袋(250~300g)
・醤油…大さじ3
・みりん…大さじ3
作り方
1. 冷凍えのきは3cm程の長さに切る。
2. 小鍋にえのき、醤油、みりんを入れて弱火にかける。
3. 汁気がなくなるまで煮詰めたら完成。
手作りなめたけは、市販品とは違ってえのきの食感がしっかり楽しめます。
清潔な保存容器に入れれば、冷蔵で4~5日程保存できます。
トライアルのお手頃えのきを毎日の食卓でおいしく活用しよう

えのきは冷凍することで、旨みも栄養もアップし、長期保存も可能になります。
さらに、調理の手間を省けるだけでなく、食材ロスの防止や節約にもつながる、まさにいいことづくしの食材です。
トライアルでは、毎日の料理に取り入れやすいお手頃価格のえのきを取り扱っています。
冷凍保存を上手に活用しながら、日々の食卓にもっと気軽にえのきを取り入れてみませんか?
栄養もおいしさも手軽にプラスできるえのきを、ぜひご家庭で活用してみてください。

キノコの作り置きレシピ――安価で栄養満点の食材で簡単作り置き!