
カツオの栄養と期待できる効果は?おいしいカツオの選び方も解説
カツオは、栄養満点で健康的な食生活をサポートしてくれる人気の魚です。
特に、たんぱく質やビタミンが豊富で、家族みんなの健康に役立つ、うれしい食材ですよね。
今回は、カツオに含まれる栄養素や健康効果、おいしいカツオの選び方、栄養を逃さない食べ方について、管理栄養士の清水加奈子さんに詳しく教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、国際中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
カツオ(100gあたり)…299円(税込)
※2025年3月 メガセンター八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
カツオの旬は1年に2回ある

カツオの旬は春と秋の2回あり、時期によって味わいが異なります。
初ガツオ(春獲り)は4~6月が旬
初ガツオ(春獲り)とは、4~6月の初夏にかけて、エサを追いかけて北上するカツオのこと。
青葉が芽吹く頃に獲れる「初ガツオ」は、昔から季節の味覚として親しまれてきました。
戻りガツオ(秋獲り)は9~10月が旬
戻りガツオ(秋獲り)とは、夏に北海道沖まで回遊し、南下する9~10月に三陸沖で獲れるカツオのこと。
この時期のカツオはたっぷりとエサを食べて脂がのっており、濃厚な味わいはまるでマグロのトロのよう。
初ガツオは、脂質が少なく淡泊でヘルシーなため、タタキにしてにんにくやショウガ、アサツキなどの薬味を散らし、酢醤油で食べるのがおすすめ。
一方、戻りガツオはタタキのように調理せずに、そのまま刺身で、ショウガ醤油やわさび醤油といっしょに食べるのがおすすめです。
カツオに含まれる主な栄養素は?

カツオは栄養価が高く、高たんぱくでヘルシーな魚です。
特に、初ガツオは低脂質で、戻りガツオと比べ3割程カロリーが低いのも特徴。
ここでは、カツオに含まれる主な栄養素をご紹介します。
たんぱく質
カツオは高たんぱくな魚であり、たんぱく質は健康な筋肉や皮膚、髪、爪を作るために欠かせない栄養素です。
たんぱく質が不足すると筋肉量が減り、肥満や肌トラブルの原因となるため、健康を維持するためにも必須の栄養素だといえるでしょう。
ビタミンB群
カツオにはビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB2
ビタミンB2は、三大栄養素である脂質や炭水化物の代謝を助け、細胞の再生や成長を促進。
摂取することで、皮膚や粘膜の保護に役立ちます。
ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に関与し、肌や髪を健康に保つために必要な栄養素です。
ビタミンB12
ビタミンB12は、「造血ビタミン」「赤いビタミン」とも呼ばれ、貧血予防に役立ちます。
また、ビタミンB12は葉酸とともに、骨髄での赤血球のヘモグロビン合成を促進するのも特徴。
パントテン酸
三大栄養素の代謝や副腎皮質ホルモンの合成に関わり、ストレスへの耐性を高める働きも。
ナイアシン
カツオはナイアシンの含有量が魚の中でトップクラス。
皮膚の新陳代謝を活発にし、シミやくすみを予防します。
ビタミンD
脂溶性ビタミンであるビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を高めることで骨の形成を促進します。
特に、カツオの血合い部分に多く含まれています。
ミネラル類
カツオには多くのミネラルが含まれています。
カリウム
カリウムは、むくみや高血圧の予防への効果が期待できます。
鉄分
赤血球の成分となり酸素を全身に運ぶ役割を果たし、貧血予防に効果的です。
カツオには吸収率の高いヘム鉄が豊富で、特に血合い部分に多く含まれています。
マグネシウム
マグネシウムは、骨や歯の形成、筋肉の働きの正常化、血圧の安定、体温調節など多岐にわたる機能をサポートしてくれる栄養素です。
銅
銅は、ヘモグロビン合成に関わり、健康な皮膚や髪の形成を助けます。
カツオの栄養素比較(100gあたり)

カツオを食べることで期待できる健康効果

カツオに含まれる栄養素を摂取することで、さまざまな健康効果が期待できます。
女性にうれしい効果もあるので、ぜひチェックしてください。
美肌効果
カツオに含まれるたんぱく質やビタミンB2、B6、ナイアシンは、肌の健康維持に役立ちます。
たんぱく質は肌を作る材料となり、ビタミンB群は新陳代謝を促進して健康な肌を保ちます。
貧血予防
カツオには、ビタミンB12や鉄分が豊富に含まれており、特に貧血気味の人におすすめの魚です。
ビタミンB12は赤血球のヘモグロビン合成を促進し、鉄分は酸素を全身に運ぶ役割を担います。
なお、鉄分はビタミンCやたんぱく質といっしょに摂取することで吸収率が高まります。
骨粗鬆症予防
ビタミンDとマグネシウムの組み合わせが、骨の形成と強化をサポート。
特にビタミンDはカルシウムやリンの吸収を高める働きがあり、骨を健康に保つために重要です。
カツオの血合い部分もいっしょに食べることで、ビタミンDを効率よく摂取できるでしょう。
むくみ改善
カツオに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、むくみや高血圧の予防に役立ちます。
カツオ100gあたりのカリウム含有量は魚の中でトップクラスのため、むくみが気になる人は、カツオを積極的に摂取するといいでしょう。
カツオには、肌や髪を健康的に保つのに欠かせない、ビタミンB群が豊富です。
特に、ビタミンB12の含有量が魚の中でもトップクラスで、お刺身2~3切れ(約30g)で、1日の必要量を摂取できるといわれています。
おいしいカツオの選び方
スーパーや市場でカツオを購入する際は、新鮮でおいしいものを選ぶことが大切です。
ここでは、切り身・さくの場合と、1尾の場合の鮮度の良いカツオの見分け方をご紹介します。
カツオの切り身やさくを選ぶポイント
カツオを切り身やさくで購入する際は、次の点を確認してください。

おいしいカツオの切り身やさくの選び方
・身の赤色が鮮やかで血合いが朱色のものを選ぶ
・表面と皮の間の脂肪がピンク色に近いものを選ぶ
・切り口が虹色に光っていないものを選ぶ
1尾のカツオを選ぶポイント
1尾丸ごとのカツオを選ぶ際は、次の点をチェックしましょう。

おいしいカツオ1尾の選び方
・身につやがあり、よくしまっているものを選ぶ
・体の縦じま(黒と銀)の模様がはっきりしているものを選ぶ
・目が澄んでいて、えらが鮮やかな赤色をしているものを選ぶ
カツオの栄養を効果的に摂取する方法

カツオの栄養をしっかりと摂取するには、調理方法にも工夫が必要です。
ここでは、カツオの栄養を逃さずおいしく食べる方法をご紹介します。
生で食べる
カツオの栄養を最も効果的に摂取できるのは、生で食べることです。
特に、良質なたんぱく質や脂質をしっかりとるには、刺身やタタキ、カルパッチョがぴったりです。
タタキの場合は表面だけを炙ることで、身の栄養素を損なわずにおいしく食べられます。
煮つけにする
カツオに含まれるビタミンB群は、熱に比較的強く、煮つけにしても効果的に摂取できます。
ビタミンB2やB6、パントテン酸などは調理後も残りやすいため、煮物や佃煮、角煮にするのもおすすめ。
油といっしょに食べる
カツオに含まれるビタミンDは、油といっしょに摂取することで吸収率がアップします。
カルパッチョにオリーブオイルをかけたり、レアカツにして軽く火を通したりして食べるのが効果的。
カツオの赤身はエキス成分が多く、火にかけると身が硬くなってしまうため、塩焼きには向きません。
しかし、身の味が濃いため、照り焼きや濃い味付けの煮物にすることで、うま味を引き出せます。
トライアルで、栄養たっぷりの旬のカツオを手に入れよう

カツオは高たんぱく・低脂質で、ビタミンやミネラルも豊富に含まれた栄養価の高い魚です。
特に旬の初ガツオや戻りガツオを取り入れることで、美肌効果や貧血予防、骨の健康、むくみ改善など、さまざまな健康効果を期待できます。
トライアルでは、旬のカツオをお手頃な価格で購入できます。
今が旬の栄養たっぷりな初ガツオを、ぜひお近くのトライアル店舗でお求めください。

トライアルの魚は一級品!安くても鮮魚店、寿司店と並ぶ品質を実現