
オリーブオイルにはどんな効能がある?摂取方法と選び方を紹介
健康に良いオイルとして知られるオリーブオイルですが、具体的な効果を知っている人は少ないかもしれません。
実は、オリーブオイルには私たちの健康を支える栄養素がたっぷりと含まれています。
普段の食事に取り入れることで、生活習慣病の予防や免疫力の向上、美肌効果など、さまざまな効果が期待できます。
今回は、オリーブオイルが持っている健康に良い効能のほか、効率良く栄養素を摂取する方法や質の良いオリーブオイルの選び方について、フードコーディネーターで管理栄養士の清水加奈子さんに解説していただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
目次
トライアルでの販売価格
オリーブオイル…219円(税込)~
※2025年1月 メガセンター八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
オリーブオイルのうれしい効能とは?

まずは、オリーブオイルが持つ効能を5つご紹介します。
生活習慣病予防
オリーブオイルの主成分はオレイン酸という不飽和脂肪酸で、善玉コレステロールは減らさずに悪玉コレステロールを下げる働きがあります。
そのため、動脈硬化に伴う心筋梗塞や脳梗塞、高血圧などの生活習慣病の予防に役立つといわれています。
抗酸化作用
オリーブオイルに含まれるポリフェノールは抗酸化作用が高く、体を老化させる活性酸素から守ってくれます。
ポリフェノール以外にも、β-カロテンやビタミンEといった抗酸化作用を持つ栄養素も豊富に含まれているので、抗菌・抗ウイルスの作用や、免疫力アップの効果が期待できます。
美肌効果
オリーブオイルに含まれるβ-カロテンは、体内に入るとビタミンAに変換されて働きます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を健康に保ち、美肌に導く効果が期待できます。
具体的には、肌のターンオーバーを促進してシミの改善や予防に役立つほか、肌のくすみやゴワつき、小ジワのケアにも効果的です。
血流促進
オリーブオイルには、血管を広げて血流を良くするビタミンEが豊富に含まれています。
これにより、血行が促進され、肩こりや腰痛、冷えといった血行不良が原因の不調を改善する効果が期待できます。
また、血管を強くして動脈硬化を予防する働きも。
便秘改善
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、腸内での便の滑りをよくし、便をやわらかくする作用があります。
そのため、便秘改善の効果が期待できるでしょう。

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そもそもオリーブオイルってどんな油?

健康にうれしい作用のある栄養素を豊富に含むオリーブオイルは、そもそもどのようなオイルなのでしょうか。
国際オリーブ理事会(IOC)の定義では、「オリーブ樹の果実のみから採油されたもので、溶剤の使用、再エステル化等の処理を一切行わずに作られたオイル」とされ、ほかのオイルと混ざっていないことが条件です。
オリーブオイルは、オリーブの実そのものから採油するため、果実の特徴がそのままオイルに反映されます。
オリーブの品種は世界で1,600以上あるといわれており、その味や風味は品種のみならず、生産地や栽培法によってもさまざま。
オリーブオイルの風味にもいろいろなタイプがあるので、好みの味を見つけるとよいでしょう。
また、オリーブオイルは食用油の中でも熱に強く、炒め物や揚げ物といった加熱調理にも適しています。
もちろん生でも食べられるので、サラダやマリネ、和え物に使うのもおすすめです。
オリーブオイルの種類

オリーブオイルは、酸度によって種類が分類されています。
酸度はオリーブオイルの品質を判断する重要な指標であり、IOCは酸度にもとづいてオリーブオイルを階級に分けています。
IOCによるオリーブオイルの階級は下記のとおりです。
IOCのオリーブオイルの階級

日本のスーパーでもよく見かけるエクストラバージンオリーブオイルは、最上級の階級に位置付けられ、栄養価と風味の両面で品質が高いとされています。
ただし、IOCと日本国内の農林物資の品質を保証する日本農林規格(JAS)では、エクストラバージンオリーブオイルに分類される基準が異なるため、注意が必要です。
日本はIOCに加入しておらず、ヨーロッパで適用されているようなオリーブオイルの階級を示す規格はないため、日本の品質基準では酸度0.8%以下のエクストラバージンオリーブオイルは存在しません。
それだけでなく、JASでは酸度2.0%以下のものはすべてオリーブオイルとされているため、IOCの基準では認められない品質でも、エクストラバージンオリーブオイルとして販売できます。
日本ではエクストラバージンオリーブオイルと表記されていても、必ずしも質の良いオリーブオイルとはいい切れないのが実情です。
オリーブオイルの選び方

では、どのような点に注意してオリーブオイルを選べばいいのでしょうか。
JASマークがある
まず、オリーブオイルの容器に「JASマーク」があるかを確認してください。
JASマークは、オリーブオイルの品質や生産方法が基準をクリアしていることの証しとなるため、選ぶ際の指標になります。
■有機JASマーク

有機栽培のオリーブを使用している
オリーブオイルにはオリーブの果実そのものの味が反映されます。
有機で栽培されたオリーブの実を使ったオイルは風味豊かな仕上がりといわれています。
ラベルに緑のユーロリーフのマークが描かれていたら、有機栽培オリーブを使用している証しです。
■ユーロリーフマーク

容器が遮光された瓶や缶である

オリーブオイルの風味や品質が損なわれる原因は、酸化です。
自然光だけでなく、蛍光灯など室内の光を浴びても酸化が進むため、しっかりと遮光された色付きの瓶や缶に入ったものを選ぶとよいでしょう。
なお、軽量化の観点からプラスチック製の容器に入ったものもありますが、プラスチックの容器は空気を通しやすく、酸化しやすいので避けたほうがベターです。
EU基準の品質認証マークが付いている
現在は日本も含めた世界各国で栽培されているオリーブですが、元々はイタリアやスペインなど地中海沿岸での栽培が盛んでした。
IOCもスペイン・マドリードに本部があることから、ヨーロッパ諸国では品質が厳しく管理されています。
「PDO(原産地呼称保護)」や「PGI(地理的表示保護)」などのマークが付いているオリーブオイルは、欧州連合によりその原産地の品質や製造方法が認証されたものです。
このマークは、オリーブオイルが特定の地域で伝統的な方法で作られ、一定の品質基準を満たしていることを示します。
これらのマークが付いたオリーブオイルは、質の良さを表す目安となるため、選ぶときの参考にするとよいでしょう。
■PDOマーク、PGIマーク

オリーブオイルを傷めない保存期間は?
オリーブオイルを買うときは、新鮮なうちに使い切れるサイズを買うのがおすすめです。
また、封を開けたものは、使い終わったらしっかりと蓋をして光の当たらない冷暗所で保存し、できるだけ早く使い切るようにしましょう。
未開封のものでも時間が経つにつれて風味が損なわれていくため、賞味期限内であってもなるべく早く使うことをおすすめします。
オリーブオイルを効果的に摂取できるレシピ
ここからは、オリーブオイルの栄養を余すところなく摂取できる簡単レシピを3品ご紹介します。
オリーブオイルは、生でも加熱しても栄養があまり変わりません。
どんな料理にも気軽に使えますが、油なのでカロリーは高めです。
とりすぎると肥満や高血圧の原因となるため、注意しましょう。
目安として、1日あたり大さじ1~2杯程度に収めるように心掛けてください。
きのこのアヒージョ

材料(2人分)
きのこ類(しいたけ、しめじ、エリンギ、まいたけ)…計250~300g
ニンニク…1片
輪切り唐辛子…1本分
オリーブオイル…2分の1カップ
塩…適量
パセリ…適量
バケット…適量
作り方
1. きのこは石突きを取り、食べやすい大きさに切る。ニンニクは厚めにスライスする。
2. スキレットなどの小鍋にニンニクとオリーブオイルを入れて熱し、香りが出たら、1を加え、弱火でゆっくり加熱する。
3. きのこに火が通ったら火を止め、塩で味を整えてパセリを散らし、バケットを添えて完成。
ビンチョウマグロのオリーブオイル和風カルパッチョ

材料(2人分)
刺身用ビンチョウマグロ…100g
キュウリ…4分の1本
ミニトマト…4個
スプラウト…適量
【A】
オリーブオイル…大さじ2
醬油…小さじ1
わさび…小さじ2分の1
作り方
1. マグロは削ぎ切りにする。キュウリ、ミニトマトは角切りする。【A】はあらかじめ混ぜておく。
2. マグロを皿に広げて盛り、キュウリ、ミニトマトをのせる。
3. 全体に【A】を回しかけ、スプラウトを散らしたら完成。
焼きパプリカのオリーブオイルマリネ

材料(2人分)
パプリカ(赤・黄)…各1個
【A】
オリーブオイル…大さじ2
酢…大さじ2
砂糖…小さじ1
塩、黒こしょう…適量
作り方
1. パプリカは半分に切り、ヘタと種を取り除いて、魚焼きグリルかトースターでこんがりと焼く。【A】はあらかじめ混ぜておく。
2. パプリカの皮を引っ張りながらむき、縦に切る。
3. パプリカが熱いうちに【A】でマリネする。
オリーブオイルを効果的に摂取して、健康的な生活を目指そう

さまざまな健康効果のあるオリーブオイル。
良質な油は熱に弱いものが多い中、オリーブオイルは加熱しても栄養が損なわれず、効果的に栄養を摂取できます。
幅広い料理に取り入れることで、毎日の健康をサポートしてくれますよ。
トライアルでは昨今値上がり傾向にあるオリーブオイルも良心的な価格で販売しています。
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