
カボチャの栄養は老化予防やむくみにも◎!効能や食べ方を紹介
カボチャは、さまざまな調理方法で楽しめる上、栄養も豊富。特に、老化予防やむくみ解消など、美しく年齢を重ねたい人にぴったりの栄養素がたっぷりと含まれています。
今回は、フードコーディネーターで管理栄養士の清水加奈子さんに、カボチャの栄養と効能、栄養を逃さない食べ方などを教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
カボチャ(100gあたり)…39円(税込)
※2025年4月 スーパーセンタートライアル田川後藤寺店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
カボチャに含まれる栄養素は?
カボチャは、寒い冬を乗り切れるよう、冬至に食べる習慣がついたともいわれるほど栄養豊富な野菜。
どのような栄養素が含まれているのか、具体的に見ていきましょう。
ビタミン
カボチャには、豊富なビタミンが含まれています。
特に注目したいのが、強い抗酸化作用があるビタミンA、C、Eです。
私たちの体は、エネルギーを生み出す際に、老化や生活習慣病を引き起こす活性酸素もいっしょに作り出しています。
抗酸化作用があるビタミンは、活性酸素から体を守る働きがあり、健康にも美容にも欠かせない栄養素なのです。
老化や生活習慣病予防のほかにも、ビタミンAやビタミンCは肌の強化、ビタミンEは血流改善、ビタミンKは骨の健康維持といった働きも期待できます。
また、ビタミンB12とともに赤血球をつくることから「造血のビタミン」ともいわれる葉酸、たんぱく質の代謝を助けて肌や爪、髪、筋肉などをつくるビタミンB6、ストレスから体を守るパントテン酸といったビタミンB群も豊富です。
食物繊維
カボチャには食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維には、よく知られている腸内環境改善のほか、血糖値の上昇を緩やかにする働きも。
特に、カボチャに多く含まれる不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨張し、腸の動きを促進させるため、便秘の解消に効果的です。
カリウム
カボチャに含まれるカリウムは、人間の健康を保つ上で欠かせない必須ミネラルのひとつ。
カリウムには、体内にある余分な水分とナトリウムを排出する作用があります。
カリウムを含む必須ミネラルは、体内で生成できないため、食事から積極的に補わなければなりません。

カボチャの種類と栄養素の違い
日本では、大きく「日本カボチャ」「西洋カボチャ」「ペポカボチャ」の3つが販売されています。
日本カボチャは夏が旬で、水分量が多くねっとりした食感。
西洋カボチャは最もよく食べられている種類で、なじみのあるほくほくした食感が特徴です。
ペポカボチャは、そうめんカボチャとも呼ばれる「金糸瓜」やズッキーニなど、さまざまな品種に分けられます。
含まれている栄養素は大きくは変わりませんが、種類によって栄養素の量には違いがあります。
日本カボチャ・西洋カボチャ・ペポカボチャの栄養素比較(100gあたり)

β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKなどのビタミン類、および食物繊維は西洋カボチャに最も多く含まれます。
特に、体内に入るとビタミンAに変わり働くβ-カロテンの含有量は、日本カボチャの2倍近くにも。
日本カボチャは葉酸を多く含みますが、水分量が多い分全体の栄養価は低くなります。
同量のカボチャで効率的に栄養をとれるのは西洋カボチャであることがわかりますね。

カボチャはレンジ調理で楽に!切りやすく作りやすいレンチンレシピ
カボチャは糖質が高いって本当?
栄養価が高いカボチャですが、でんぷん質が多く、西洋カボチャは100gあたりの糖質は17.0gと高めです。
カボチャと同様に、糖質が高いとされている野菜や芋類と比較したグラフは次のとおりです。
糖質が高い野菜や芋類の栄養素比較(100gあたり)

糖質が高いとされているトウモロコシやレンコンと比較しても、カボチャの糖質は高めの傾向があり、イモ類ではジャガイモと同等といえるでしょう。
ほかの身近な野菜と同じ感覚で摂取すると、糖質をとりすぎてしまう場合もあるため、注意が必要です。
カボチャを食べることで期待できる効果
豊富な栄養素を含むカボチャを食べることで、健康や美容にはどのような効果が期待できるのでしょうか。
ここからは、カボチャを食べることで期待できる効果を見ていきましょう。

体調を整え、老化を防ぐ
ビタミンA、C、Eの抗酸化作用により、健康的な体を維持して老化を防ぐことができます。
カボチャを食べることで、生活習慣病やがんなどのリスク要因でもある活性酸素を抑制できます。
ビタミン類は免疫力アップにも力を発揮するので、風邪を引きにくい体をつくるのにも効果的です。
美しい肌を保つ
ビタミンCやビタミンB群には、シミやしわ、肌トラブルなどを予防する働きが期待できます。
また、ビタミンCは、皮膚や髪のもとになるコラーゲンの生成にも欠かせません。
むくみや冷えを改善する
カボチャに含まれるカリウムには、体内の塩分・水分のバランスを整える働きがあり、むくみの解消や高血圧の予防に役立ちます。
また、ビタミンEには、血管を収縮させる神経伝達物質の生成を抑えて毛細血管を広げる働きが。
カリウムとビタミンEを両方含むカボチャを食べることで、むくみの予防や体の冷え改善につながるでしょう。
カボチャの栄養を効率的にとる方法
カボチャに含まれるさまざまな栄養素を無駄にしないよう、効率的に栄養をとる方法を知っておくとよいでしょう。
油を使って調理する
ビタミンA、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性ビタミンで、油に溶けだすことによって体への吸収率がアップします。
素揚げにしたり、炒め物にしたりして、油といっしょにとりましょう。
なお、油といっしょに調理すると水溶性であるビタミンCが損失するといわれていますが、カボチャに含まれるビタミンCはでんぷん質に守られているため、葉物に比べて損失は少なめです。

皮やワタ、タネも残さず食べる
カボチャというと、皮を剥いてワタをくりぬき、タネを捨てる下ごしらえが一般的。
しかし、栄養面からいうと、すべて残さず食べるのがおすすめです。
ワタには実よりも多く食物繊維が含まれており、タネには実とほぼ同じ栄養素が含まれています。
特にタネにはカリウムが多いので、むくみ解消を期待するなら捨てずに丸ごと食べましょう。
ワタはミキサーにかけ、スープにすれば無駄なく使えます。
タネは洗って天日干しし、素揚げして、殻を剥いて食べると香ばしい香りと味が楽しめますよ。
トライアルのカボチャを、冬の美容と健康の一助に!

カボチャは、健康的な毎日を過ごしたい方にも、いつまでも若々しくいたい方にもうれしい栄養素をたっぷり含んでいます。
実だけではなく、タネやワタ、皮も残さずに食べて、寒い冬を乗り切りましょう!
トライアルでは、食べ頃を迎えるカボチャをお手ごろ価格で販売しています。
ぜひ青果売り場にお立ち寄りください。

カボチャは冷凍で長持ち!適切な保存方法と冷凍後のおすすめレシピ