うどんつゆ(だし)の黄金比は?温・冷での違いも紹介
自宅でうどんを食べるとき、つゆはどうしていますか?
うどんに添付されているものや市販の麺つゆを使うのもいいですが、うどんつゆは意外と簡単に作れます。
必要な材料は、醤油やみりん、酒、顆粒だしといった家庭にある調味料だけ。
今回ご紹介する“黄金比”で絶品うどんつゆが完成するほか、自分好みの味にアレンジすることも可能です。
ここでは、フードコーディネーターの清水加奈子さんに基本となるうどんつゆの黄金比を教えていただきました。
また、温かいうどんと冷たいうどんとでは最適な比率が異なるため、その違いも紹介します!
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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目次
温かいうどんつゆの黄金比

温かいうどんのつゆは、つゆもそのまま飲めるように薄味に仕上げます。基本となる比率は、水20:醤油1:みりん1。
さらに、酒と顆粒だしを入れることで旨みを加えます。
手軽に作れるよう、今回は顆粒だしを使っていますが、水をカツオ節や昆布などお好みのだし汁に変更すると、より風味豊かな味わいが楽しめますよ。
材料(1人分)
水…250ml
醤油…大さじ1
みりん…大さじ1
酒…小さじ1
和風顆粒だし…小さじ1

作り方
小鍋に材料をすべて入れて火にかけ、ひと煮立ちさせたら完成。


醤油は薄口でも濃口でも、ご家庭にあるもので構いません。
薄口醤油を使うと関西風の透明なつゆに、濃口醤油を使うと関東風の濃い色をしたつゆに仕上がります。
材料を混ぜただけの状態では、みりんと酒に含まれるアルコールの風味が強いので、必ず火にかけてアルコールを飛ばしましょう。
最後に味を見て、物足りないようでしたら塩でととのえてください。
完成したつゆは、濃縮タイプとは違ってあまり日持ちしません。簡単に作れるので、食べる前に作るのがおすすめです。
冷たいうどんつゆの黄金比

冷たいうどんのつゆは、つけ汁やぶっかけで食べられるよう、少し濃いめの味に仕上げたいので、比率は水3:醤油1:みりん1がおすすめ。
温かいうどんつゆに比べて水の量は少なく、醤油とみりんの量は多くなっています。
また、温かいうどんつゆの場合と同様、顆粒だしを使わず、水の代わりにカツオ節や昆布などお好みの素材でとっただし汁で作ると、より風味が増しますよ。
材料(1人分)
水…150ml
醤油…大さじ3
みりん…大さじ3
酒…小さじ1
和風顆粒だし…小さじ1

作り方
1. 小鍋に材料をすべて入れて火にかけ、ひと煮立ちさせる。
2. 冷蔵庫で十分に冷やす。
醤油は薄口でも濃口でも、ご家庭にあるもので構いません。
冷たいまま食べるからといって、火にかける工程を省略するのはNG。
材料を混ぜただけでは、みりんや酒に含まれるアルコールの風味が強いため、必ずひと煮立ちさせてアルコールを飛ばしてから冷やしてください。
冷やす時間を考慮して、早めに作っておくのがおすすめです。
ただし、それほど日持ちしませんので、冷蔵庫に保存して1~2日で使いきるようにしてくださいね。
昆布・カツオ節・煮干し 黄金三種でとる本格つゆ
「市販の麺つゆでは物足りない」「もっとだしの風味を感じたい」という方には、昆布・カツオ節・煮干しを使った本格的な手作りつゆ(濃縮タイプ)がおすすめです。
ここでは、フードコーディネーターの清水加奈子さん直伝の、失敗しにくい基本レシピを紹介します。
材料(約3倍濃縮)
昆布…10cm
カツオ節…20g
煮干し…3匹(頭と内臓を取って縦半分に裂く)
醤油…1カップ
みりん…1カップ
酒…2分の1カップ
水…100ml

作り方
1. 昆布の表面を軽くふき、鍋に調味料(醤油・みりん・酒)、昆布、煮干し、水を入れて30分程置いておく。

2. 中火にかけ、煮立ったらカツオ節を加える。沸騰後は弱火にし、5分程煮る。

3. 火を止め、そのまま自然に冷ます。

4. ザルに厚手のキッチンペーパーを敷き、だしを丁寧にこす。

5. 清潔な保存瓶などに移し、冷蔵庫で保存する。
このつゆは「3倍濃縮タイプ」なので、使用時は以下を目安に水で薄めてください。
温かいうどん:つゆ1:水5〜6
冷たいうどん(つけつゆ):つゆ1:水2〜3
市販品では出せない、深みのある味が特徴。
香り高く、だしの旨みがしっかり感じられるので、一度味わうと「もう市販には戻れない」と感じるかもしれません。
手作りつゆの保存期間と方法
手作りのうどんつゆは、市販品と違って保存料が入っていないため、保存期間には注意が必要です。
冷蔵保存:2週間
清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。冷凍保存:1ヵ月
使いやすい分量に小分けして冷凍すると便利です。使うときは自然解凍または加熱して使います。
保存中ににおいや色の変化があれば、品質が落ちている可能性があるので使用を控えましょう。
関東と関西、うどんつゆの違いって?
うどんつゆには地域ごとに味の特徴があります。特に顕著なのが「関東風」と「関西風」の違い。
関東と関西のうどんつゆは、主に以下の点で異なります。
1. 醤油の種類と量
関東風は、濃口醤油を使用し、色も味も濃いめ。江戸の食文化の影響で、味の主張が強いのが特徴です。
関西風は、薄口醤油を使用し、色は薄いが塩分はしっかり。だしの風味を活かすため、調味料の主張を抑えています。
2. だしの素材
関東風は、カツオ節を中心とした力強いだし。鯖節や宗田節を加えることもあります。
関西風は、昆布だしがベース。特に利尻昆布や真昆布を使うことで、まろやかで上品な味わいに仕上がります。
3. 味の仕上がり
関東風は、そば文化に由来していて、香り高く濃い味わい。つけつゆや煮物にも適しています。
関西風は、素材の風味を大切にする傾向があり、やさしい味わいが特徴。うどんやお吸い物など、あっさりした料理にぴったりです。
手作りのうどんつゆは、ほかの料理にも使える!
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今回ご紹介したつゆは、「うどんつゆ」としているものの、そばやそうめんのつゆとしても使うことができます。
そばつゆとして使うなら、そばはうどんやそうめんに比べて風味が豊かなので、そばの風味に負けないよう、醤油を多めにして濃いめの味に作ってもいいかもしれません。
麺の種類に応じて自由にアレンジできるのも、手作りだからこそ。
アレンジする際は、黄金比の味をベースに、醤油の分量を変えて調整するといいでしょう。
もし、多めに作って余ってしまったときは、肉じゃがやおでんといった煮物に使うこともできますよ。
だしが染み込んでおいしいきつねうどんレシピ

手作りつゆのおいしさを実感できるのが「きつねうどん」。
じゅわっと甘辛い油揚げに、だしがしっかり染み込んだ一杯は、ほっとする味わいです。
ここでは、冷凍うどんを使って簡単に作れるレシピを紹介します。
材料(1人分)
冷凍うどん…1玉
手作り麺つゆ(3倍濃縮)…50ml
水…1.5カップ(300ml)
小ねぎ、七味唐辛子…適量
【A】
油揚げ…1枚
麺つゆ(3倍濃縮)…小さじ1
砂糖…小さじ1
水…大さじ3
作り方
1. 油揚げに熱湯をかけて油抜きし、水気をふいて半分に切る。
2. 小鍋に「A」の材料と油揚げを入れて火にかけ、煮立ったら火を止めてそのまま味を染み込ませる。
3. 冷凍うどんを表示通りに加熱し、器に盛る。
4. 鍋に水1.5カップと麺つゆ50mlを入れて温め、うどんに注ぐ。
5. きつねをのせ、小ねぎと七味唐辛子を添えて完成。
温かいつゆとの相性が良く、つゆの旨みがしっかり染みた油揚げが主役になるレシピ。手作りつゆだからこそ、味の違いが引き立ちます。
安さで人気のトライアルの冷凍うどんも、手作りつゆでよりおいしく
市販の麺つゆも便利ですが、いつも同じ味で飽きてしまうこともありますよね。
そんなときは、今回ご紹介したレシピで、手作りのうどんつゆにトライしてみてはいかがでしょうか?
顆粒だしを使えば、あとは水・醤油・みりんの割合を黄金比に合わせるだけなので、時間もかからないので簡単です。
トライアルでは、手作りうどんつゆに合わせるうどんを、リーズナブルな価格で販売しています。
中でも冷凍の「讃岐うどん」(税込99円)は、安くておいしいと大人気!レンジで簡単に調理でき、温かいうどんにも冷やしうどんにも使えるのでおすすめです。
ぜひ、黄金比で作った手作りのうどんつゆといっしょに楽しんでください!