
お米の正しい保存方法をプロが解説!おすすめの保存場所・容器とは?
お米は日本の食卓に欠かせない主食ですが、保存方法によって風味や品質に差が出ることは、意外と知られていません。
お米を購入した袋のまま、常温で保存していませんか?
このような方法でお米を保存していると、風味劣化や虫の発生を招く原因になる可能性があります。
そこで今回は、お米の正しい保存方法について、フードコーディネーターで管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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お米の保存方法が間違っているとどうなる?
お米は、精米後から鮮度が徐々に落ちていく生鮮食品です。
間違った方法で保存していると、風味が落ちたり、虫やカビが発生したりするリスクもあります。
まずは、お米の保存方法が間違っていたときに考えられるリスクを見ていきましょう。
風味が落ちる
お米は湿気や高温に弱いため、常温で長期間保存すると乾燥が進み、風味が落ちてしまいます。
また、パサパサとした食感になり、香りも損なわれるため、注意しなければなりません。
虫やカビが発生する原因になる
お米を高温多湿な場所に保管していると、虫やカビが発生しやすくなります。
特に、梅雨時や夏場は、お米にとって過酷な環境といえます。
安全においしく食べるためには、適切な温度・湿度の管理が欠かせません。
また、購入した袋のまま保存していると、わずかな隙間から虫が入り込むこともあります。
におい移りする
お米はにおいを吸収しやすい性質があるため、洗剤や香りの強い食品の近くに置いておくと、炊いたときに違和感のある風味になることがあります。
密閉されていない袋のまま保存していると、におい移りしやすくなるため、注意が必要です。
お米の保存方法
お米を保存するときは、「湿気・温度・におい」から守る工夫をすることがポイントです。
お米をおいしく食べるための、正しい保存方法をご紹介します。
密封容器に入れる
お米は、販売時の袋のまま保存するのではなく、密封できる容器に移し替えることが大切です。
販売時の袋には通気用の小さな穴が空いていることが多く、酸化やにおい移りが起きやすい上、虫が侵入するリスクもあります。
未開封であっても、袋のまま保管するのは避けましょう。
密封性の高い容器に入れ替えることで、酸化やにおい移りなどのリスクを大幅に軽減できます。
お米の保存に活用できる容器は、次の通りです。
お米専用の保存容器

密封性の高い保存容器の1つは、お米専用の保存容器です。
購入するお米の量や保存スペースにあわせて大きさを選びましょう。
目盛りが付いている容器は、お米の残量がわかりやすく、便利なのでおすすめです。
購入時の袋のまま、入れても問題ありません。
チャック付きの保存袋

チャック付きの保存袋も、お米の保存に使用できます。
場所を取らずに保存でき、1~2kg程度の少量を保存する場合に適しています。
ペットボトル

ペットボトルは立てて保存できる上、計量カップにお米を注ぎやすいため、使い勝手も抜群です。
2Lのペットボトルには、約2.2kgのお米が入ります。
まとめ買いしたお米を、ペットボトルに小分けしておくのも◎。
ペットボトルでのお米の保存専用に、計量カップ付きキャップがセットになった商品もあり、便利に活用できます。
冷蔵庫の野菜室に入れる
お米の保存に最適な場所は、冷蔵庫の野菜室です。
温度と湿度が安定しており、乾燥やにおい移りのリスクを最小限に抑えることができます。
マンションなど、年間を通じて室温が高めの環境では、野菜室での保存が基本と考えましょう。
どうしても野菜室に入らない場合は、直射日光の当たらない涼しくて風通しの良い場所に保管してくださいね。
特に気温や湿度が上がる夏場は、できるだけ野菜室にスペースを確保するのがおすすめです。
冷蔵室は、温度の低さから結露が発生しやすく、お米が湿気を吸って劣化する可能性もあるため、保存場所としてはおすすめできません。
また、冷凍保存は、お米のでんぷんの老化を促してしまうため、NGです。

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お米の保存期間の目安
お米は精米から時間が経つ程、風味が損なわれていきます。
野菜室で密封保存すれば、2ヵ月程度はおいしく食べられますが、できれば1ヵ月以内の消費を目指しましょう。
夏場など高温多湿の時期は、劣化スピードが早くなるため、購入後はできるだけ早めに使い切るのがおすすめです。
なお、お米には基本的に消費期限の記載がありませんが、生鮮食品と同じように扱い、精米日からの期間を意識して管理することが大切です。
お米を保存するときの注意点
正しく保存していても、保存環境のわずかな変化や扱い方によって、お米の品質が落ちてしまうこともあります。
次のポイントを押さえて、毎回おいしいごはんを炊けるようにしましょう。
古い米と新しい米を混ぜない
古いお米が残っている保存容器に新しいお米を継ぎ足すと、鮮度の違うお米が混ざってしまい、全体の品質が落ちる原因になります。
保存容器には、お米を使い切ってから新しいお米を入れましょう。
保存容器は定期的に洗う
保存容器の中には、見えない湿気や米ぬか、ほこりが溜まりやすく、これらがカビや虫の原因になります。
お米を使い切るタイミングで中性洗剤を使ってしっかり洗浄し、完全に乾燥させてから使用しましょう。

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正しい方法で保存して、お米をおいしく食べよう

お米の保存は、少しの変化で味や品質に大きな差が出ます。
湿気・温度・においの3つをコントロールすることで、毎日のごはんをよりおいしく、安心して楽しめるでしょう。
ご紹介した方法は、保存容器への入れ替えや野菜室での保存など、すぐに実践できる方法ばかりです。
お米の保存方法を見直して、最後の一粒までおいしくいただいてくださいね。
トライアルでは、お米の保存容器が豊富にそろっています。
また、お米もお手頃価格でご用意しているため、ぜひ足を運んでみてください。

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