睡眠の質を上げる飲み物や食べ物とは?とるべきタイミングをご紹介
「なかなか寝つけない」、「夜中に何度も目が覚めてしまう」、「目覚ましが鳴る前に起きてしまう」、このような睡眠に関するお悩みで困っている方は少なくありません。質の良い睡眠ができない状況が続くと、日中に眠気が出たり、仕事に集中できなかったりと日常生活に支障が出てきてしまうことも…。そこで今回は睡眠の質を上げる飲み物や食べ物、栄養素などをご紹介していきます。
教えてくれたのはこの人
広田千尋 管理栄養士
病院、保育園、保健センターなどで13年間勤務。生活習慣病の方やご高齢の方への栄養サポート、また赤ちゃんや子ども向けの食事相談など、幅広い年代のサポートに携わる。身近な材料で簡単に作れるレシピ作成を得意としている。
公式サイト
Instagram:@chihiro_eiyo
目次
眠れない…その原因とは
寝つきを悪くする、睡眠の質を低下させる原因は、環境や食習慣、精神的なものなど、さまざまなものがあります。どのような原因があるのか、詳しく見てみましょう。
1.環境によるもの
室温が適切でない、騒音がある環境などは、眠れない原因を作ることがわかっています。
また寝る前に照明の強い光を浴びたり、スマートフォンの操作をしたりしていませんか?照明やスマートフォンの強い光は、睡眠に関わるメラトニンというホルモンの分泌を妨げ、寝つきの悪さや、睡眠の質の低下につながります。
2.食習慣によるもの
寝る前に食事をたくさんとると、消化器官が活発に働いてしまうため、睡眠を妨げてしまいます。特に脂っこい食事やボリュームのある食事は、胃腸に負担がかかりやすいため注意が必要です。
またカフェインやアルコールのとりすぎも、睡眠を妨げてしまいます。
3.精神的なもの
ストレスや不安感が強いと、緊張状態が続いて脳がリラックスできず、寝つきの悪さにつながることがあります。
また寝つけない際に悩みごとを考えてしまうと、さらに眠れなくなる悪循環の原因にもなります。
4.過度な運動によるもの
ウォーキングや軽いジョギングなどの適度な運動は疲労感を生み、睡眠の質を上げる効果が期待できます。しかし、寝る前の過度な運動はかえって睡眠を妨げてしまいます。
体が興奮してしまいリラックスできないため、寝る直前に激しいトレーニングやランニングを行うのは避けましょう。
睡眠の質を上げるポイント
寝つきを良くする、睡眠の質を上げるためには、先程伝えた原因を避けることが大切です。合わせて、下記のポイントをもとに取り組みを行ってみましょう。
1.就寝1~2時間前から寝る準備をする
就寝1〜2時間前から、寝る準備をするようにしましょう。具体的には、下記の取り組みがあります。
- 照明を暗くする
- 快適な室温・湿度にする(夏は28℃・冬は18℃以上、湿度40~70%)
- 激しい運動を避ける
- スマートフォンやタブレットの使用を避ける
スマートフォンやタブレットの光には、睡眠を妨げるブルーライトが多く含まれています。ブルーライトをカットできるモードがある場合は、使用するといいでしょう。
2.寝る前のリラックス習慣を取り入れる
寝る前に、リラックスできる習慣を取り入れてみましょう。日中は脳が活発に働いていて、興奮状態が続いています。脳の興奮を鎮めてリラックスした状態にすることで、スムーズに眠りにつくことができます。
具体的には、入浴、ストレッチ、ヨガ、ゆったりとした音楽、アロマなどは、眠りにつきやすくする効果が期待されています。自分に合ったリラックス習慣を見つけて、ストレスが軽減した状態で寝るようにしましょう。
3.食事は就寝2時間前までが理想
胃腸に負担がかからないよう、食事は就寝2時間前までに済ませるようにしましょう。
もし食事が遅くなる際は、揚げ物や脂質の多い肉類など、消化に負担のかかる物は避けるようにします。低脂肪である鶏肉や白身魚、野菜を選び、良く噛んで食べるようにすると、消化を助けてくれるのでおすすめです。
睡眠の質を上げるのをサポートするおすすめの飲み物
睡眠の質を上げる、また寝つきを良くしたい際には、どのような飲み物がいいのでしょうか。例を紹介します。
カフェインやアルコールを含む飲み物は、寝る前には控えたいもの。理由や付き合い方を知っておきましょう。
1.コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物に含まれるカフェインは、覚醒作用があり、睡眠を妨げるおそれがあります。カフェインの影響や代謝は人によって異なり、飲んでから10時間以上影響することもあります。寝る直前はもちろん、夕方以降は避けるようにしましょう。
また1日を通してカフェインの摂取量が多いほど、睡眠の質が低下することが知られています。カフェインは1日400mg(コーヒー3~4杯分)以上にならないように気をつけ、なるべく控えるようにしましょう。
2.アルコールを含む飲み物
アルコールを含む飲み物は控えめにし、寝るために飲酒するのは控えるようにしましょう。アルコールは一時的に寝つきを良くしますが、睡眠の質を低下させることが知られています。
お酒はほどほどを心掛け、週に1〜2日は飲まない日を作るようにしましょう。
飲む際のポイント
寝る前の飲み物は、どのように取り入れるといいのでしょうか。飲む際のポイントを紹介します。
1.常温または温かい状態で
就寝前の飲み物は、常温か温かい状態が良いでしょう。冷たい飲み物は体を冷やしたり、胃腸を刺激したりするおそれがあり、睡眠を妨げてしまうかもしれません。
2.就寝1時間前までに
寝る前の飲み物は、1時間前までにとりましょう。寝る直前に飲むと、消化器官を刺激してしまい、かえって睡眠を妨げてしまうおそれがあります。
また寝る前に水分をたくさんとると、睡眠中に尿意が起こる可能性があり、夜間に目覚めてしまう原因にもなります。
寝る前に飲むのをおすすめしない飲み物
カフェインやアルコールを含む飲み物は、寝る前には控えたいもの。理由や付き合い方を知っておきましょう。
1.コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物に含まれるカフェインは、覚醒作用があり、睡眠を妨げるおそれがあります。カフェインの影響や代謝は人によって異なり、飲んでから10時間以上影響することもあります。寝る直前はもちろん、夕方以降は避けるようにしましょう。
また1日を通してカフェインの摂取量が多いほど、睡眠の質が低下することが知られています。カフェインは1日400mg(コーヒー3~4杯分)以上にならないように気をつけ、なるべく控えるようにしましょう。
2.アルコールを含む飲み物
アルコールを含む飲み物は控えめにし、寝るために飲酒するのは控えるようにしましょう。アルコールは一時的に寝つきを良くしますが、睡眠の質を低下させることが知られています。
お酒はほどほどを心掛け、週に1〜2日は飲まない日を作るようにしましょう。
睡眠の質を上げるのをサポートする食べ物や栄養素もある?
睡眠の質を上げるのをサポートする成分に、GABAとトリプトファンが知られています。どのような特徴があるのか、詳しく見てみましょう。
1.GABA
GABAは「睡眠の質を上げる」として注目されている成分です。GABAはリラックスに関わる副交感神経を活発にすることで、眠りをスムーズにしたり、睡眠の質を向上させたりする働きが期待されています。
GABAは下記のような植物性食品に多く含まれています。
GABAが豊富な食べ物(100gあたりのGABA含有量)
食品名 | 含有量 |
---|---|
トマト缶 | 95 mg |
カボチャ | 45~58mg |
ジャガイモ | 43~68mg |
タコノコ | 40mg |
トマト | 18~57mg |
2.トリプトファン
トリプトファンは、睡眠を促すメラトニンの材料となる必須アミノ酸です。就寝前にメラトニンが分泌されることで眠気を感じるようになるため、睡眠の質を上げるために欠かせません。
メラトニンの材料となるトリプトファンが不足しないよう、意識してとりましょう。
トリプトファンが豊富な食べ物(100gあたりのトリプトファン含有量)
食品名 | 含有量 |
---|---|
きなこ | 520mg |
カシューナッツ | 370mg |
ごま | 350mg |
カツオ | 320mg |
プロセスチーズ | 300mg |
納豆 | 250mg |
ツナ缶 | 210mg |
朝食・昼食・夕食、いつとるのがおすすめなの?
GABAやトリプトファンは、取り入れやすいタイミングでOKです。
GABAは就寝30分前がいいといわれていましたが、最近ではいつのタイミングでもいいといわれています。またトリプトファンについても、1日を通して不足しないよう摂取することが大切です。
また最近では、これらの成分と合わせて、睡眠の質を高めるとされる乳酸菌ドリンクや、テアニンを含むお茶などのさまざまな健康食品を見かけます。
健康食品は補助的に活用するようにし、先程紹介した取り組みを中心に行い、睡眠の質を上げられるようにしましょう。
睡眠の質を上げるためのおすすめレシピ
睡眠の質を上げるのに役立つ、おすすめのレシピを2つ紹介します。
レンジで作る簡単ミネストローネ
GABAを含むトマトジュースを使った、レンジで作れる簡単ミネストローネです。ウインナーをキッチンばさみでカットすれば、包丁不要であっという間に完成します。手軽な朝食や夜食にいかがでしょうか。
調理時間: 5分
費用目安: 90円(税込)
材料(1人分)
ウインナー…1本
ミックスベジタブル(冷凍)…大さじ2
[A]
トマトジュース(食塩無添加)…100ml
水…50ml
コンソメスープの素(顆粒)…小さじ1弱
ケチャップ…小さじ1
しょうゆ…少々
砂糖…少々
塩、こしょう…少々
作り方
1.耐熱マグカップに小さく切ったウインナー、ミックスベジタブル、[A]を入れる。
2.ラップをせずに電子レンジ(600W)で約1分30秒加熱する。塩、こしょうで味をととのえる。
- カロリー:110kcal (1人当たり)
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レンジで作るツナのチーズクリームリゾット風
食べたいときにすぐに作れる、ツナのチーズクリームリゾット風のレシピです。包丁不要で、材料をレンジ加熱するだけで作れます。
牛乳、ツナ、チーズからトリプトファンをとれ、消化にもやさしいので、夜食に取り入れるといいでしょう。
調理時間:5分
費用目安:170円(税込)
材料(1人分)
ご飯(温かい物)…100g
ツナ缶(オイル漬)…大さじ1
ホウレンソウ(冷凍)…ひとつかみ(約10~15g)
牛乳(または豆乳)…80ml
コンソメスープの素(顆粒)…小さじ2分の1
スライスチーズ…1枚
粗びき黒こしょう(お好みで) 適量
作り方
1.深さのある耐熱容器にスライスチーズと黒こしょう以外の材料を入れて、ご飯をほぐすようにサッと混ぜる。(ツナ缶は汁気を切らずにそのまま入れる)
2.ラップをせずに電子レンジ(600W)で2分加熱し、熱い内にスライスチーズをちぎりながら入れて混ぜ、お好みで黒こしょうを振る。
カロリー:307kcal (1人当たり)
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※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
睡眠の質を上げる取り組みを行い、毎日を元気に!
質の高い睡眠をとるには、食事や生活習慣の改善などの取り組みが大切です。もし、これらの取り組みを実践しても改善せず、日中の生活に影響が出る場合は、医師への相談が勧められます。ご自身の状態に合わせて、適切な対策を行いましょう。