食パンを冷凍するなら?一番おいしく保存できる方法を検証してみた
食べ切れずに余った食パンを、冷凍で保存している人は多いはず。
その際、どのような方法で冷凍していますか?
今回は、冷凍の仕方によって味に変化が出るのかを、料理家の風間章子さんにご協力いただき、トライアルマガジン編集部が検証!
スタッフが実際に食べ比べた結果、一番おいしいと思う冷凍方法をご紹介しつつ、食パンの冷凍保存でよくある質問・疑問について、風間さんに答えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
風間章子(かざま あきこ)
料理家/調理師
イタリアンレストランで6年間修業した後、カフェを立ち上げ、雑誌やウェブなど、さまざまなメディアにて料理監修で活躍。これまで、4店舗のカフェの料理メニューの立ち上げを行う。料理の技術向上はもちろん、料理の楽しさを伝えることを目的とし、料理の撮影や料理教室を開催するキッチンスタジオ「人形町キッチン」を運営。わかりやすい説明と気さくな人柄で、好評を得ている。
X(旧Twitter):@ACCO_kzm
3パターンの異なる方法で冷凍保存した食パンを食べ比べ!
今回検証するのは、次の3つの方法で1週間冷凍した食パンです。
食パンの冷凍方法:検証パターン
- 購入した袋のまま冷凍
- 購入した袋のままジッパー付き保存袋に入れて冷凍
- 1枚ずつラップに包んでジッパー付き保存袋に入れて冷凍
果たして、味に違いは出るのでしょうか!?
条件をそろえるため、食パンはすべて凍った状態からトーストし、焼きたてを実食しています。
トライアルマガジン編集部の編集N、カメラマンO、ライターKと、風間さんが食べ比べてみた感想をレポート!
1:購入した袋のまま冷凍した食パン
編集N:まずは1番の、買ってきた袋のまま冷凍したものを食べてみましょう。
カメラマンO:若干パサついてるような…。
ライターK:そうですね…。でも、最初だから比べようがないというか、これはこれで問題なく食べられはします。
風間:思っていたほど味は落ちていないけど、食感は冷凍していない食パンとは違いますね。
2:購入した袋のままジッパー付き保存袋に入れて冷凍した食パン
編集N:続いて2番の、買ってきた袋のままジッパー付き保存袋に入れて冷凍したものを食べてみましょう。
ライターK:いただきます…あれ!1番と全然違うんですけど!
編集N:外側がカリッとしていて、内側もしっとり。食感が軽くておいしい。
風間:1番の食パンは食感だけじゃなく、味も結構落ちてましたね。2番を食べたことで、それがよくわかります。
カメラマンO:2番に比べると、1番は食べた感じが若干重たい気がしますね。
編集N:1番は食感がモソモソしていて、時間が経ったパンを食べてる感じがわかる。
3:1枚ずつラップに包んでジッパー付き保存袋に入れて冷凍した食パン
編集N:ラストは3番の、1枚ずつラップで包んでからジッパー付き保存袋で冷凍したものです。
カメラマンO:2番よりモチっとしてる気がしますけど…正直、2番と大差ないような…。
編集N:ということは、わざわざ1枚ずつラップで包まなくても、袋のままジッパー付き保存袋に入れて保存でいいのでは?
ライターK:ちょっと待って!今、少し冷めた状態の2番と3番を食べてみたんですけど、冷めると味に違いが出るような…。
カメラマンO:焼きたてのときは変わらなかったけど、冷めると3番のほうがおいしいですね。
風間:3番は小麦の甘さが感じられます。
「1枚ずつラップに包んでジッパー付き保存袋に入れて冷凍」が一番おいしい!
トライアルマガジン編集部では、食パンを冷凍保存するなら「1枚ずつラップで包んでジッパー付き保存袋に入れて冷凍」する方法をおすすめします!
焼きたてを食べるなら、2番の購入した袋のまま冷凍したものも同じくらいおいしさが保たれていましたが、「冷めてもおいしい」という部分で3番が高ポイント。
今回は1週間冷凍したもので食べ比べましたが、それを超える期間になった場合は、2番と3番で多少変わってくるのでは…という意見も出ました。
解凍せずにトースト VS 解凍してからトースト、おいしさの違いは?
前出の3パターンの冷凍方法で味に違いが出るのかに続き、同じ条件下で冷凍保存した食パンを、解凍してからトーストした場合と、解凍せずにトーストした場合とで食べ比べてみました。
ライターK:食パンに限らず、一度冷凍したものを解凍した食材は味が落ちるといわれますよね。食パンはどうなんだろう?
編集N:見た目は変わらないけど、食べてみると味・食感が全然違う!解凍してからトーストしたほうはスカスカしてる。
カメラマンO:解凍しないでトーストしたほうは、内側のモチモチ感がちゃんと残ってますね。
風間:一度冷凍したものって、解凍するときに水分が抜けちゃうんですよ。ただでさえ食パンは冷凍すると乾燥しやすいのに、解凍することでより乾燥が進んでしまった形ですね。
冷凍した食パンは、解凍せずに凍ったままトーストしましょう!
食パンの冷凍保存でよくある疑問
食パンの冷凍保存にまつわる素朴な疑問について、風間さんに教えていただきました。
食パンをどのようにラップで包めば、おいしく冷凍保存できる?
食パンを冷凍する際、一番おいしく保存できたのは、1枚ずつラップに包んでからジッパー付き保存袋に入れて冷凍する方法でした。
その際のポイントは、空気にふれる部分を少なくすること。
空気にふれる部分が多いと、乾燥しやすくなってしまいます。
食パンをラップで包むときは、テーブルの上にラップを敷き、その中央に食パンを斜めに置いてラップを折りたたむようにすると、食パン全体を包むことができます。
ラップで包む際は、なるべく空気が入らないように注意してください。
さらに、ジッパー付き保存袋も、空気をしっかり抜きながら閉じるようにしましょう。
このようにして冷凍した食パンは、2〜3週間程保存が可能です。
冷凍食パンは、トースター以外でもおいしく焼ける?
魚焼きグリルのほか、コンロの上にのせて使う焼き網もおすすめです。
焼き網は、バーベキューに使うような網では火が近すぎて焦げやすいので、セラミック焼き網など二重になっているものを使いましょう。
なお、フライパンは熱伝導が悪く、焼きムラができやすいためおすすめしません。
冷凍食パンは、どれくらい焼くのがいい?
6枚切りの食パンの場合、目安は4〜5分です。
ただし、トースターの機種(ワット数)や食パンの厚さによって焼き時間は変わってきます。
表面がこんがりきつね色になったら食べ頃と見ていいでしょう。
冷凍食パンは、焼く前に霧吹きなどで湿らせたほうがいい?
冷凍した食パンは乾燥しているので、軽く湿らせたほうがおいしく焼けます。
最近ではスチームの出るトースターのほか、食パンといっしょにトースターに入れるだけでおいしく焼けるアイテムも売られているので、そういったものを使うのもいいですよ。
食パンは、保存容器に入れて冷凍保存するのもアリ?
食パンの冷凍保存は、乾燥が大敵。
保存容器に食パンをそのまま入れると空気にふれる面が多く、乾燥が進みやすいため、あまりおすすめできません。
さらに保存容器だと、冷凍庫の場所を取ってしまうのも難点です。
ただ、やわらかい食パンが潰れにくいのはメリットといえます。
保存容器を使う場合は、1枚ずつラップで包んでから入れるといいでしょう。
冷凍食パンはトーストせず、解凍してそのまま食べるのもアリ?
冷凍した食パンは、解凍されるあいだにどんどん水分が失われていくもの。
もちろん、そのままでも食べられないわけではありませんが、おいしさはかなり落ちます。
そのため、冷凍した場合はトーストして食べるのがおすすめです。
食パンは丁寧に冷凍して、おいしく保存しよう
食パンを冷凍する際は、ひと手間加えるだけで、買ったときのおいしさを保ったまま長く保存できることがわかりました。
食パンはすぐに食べきることがなかなか難しいと思いますので、今回ご紹介した「1枚ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋で冷凍」する方法を、ぜひ取り入れてください!
また、日常的に食べるものだからこそ、リーズナブルでおいしいものを選びたいところ。
トライアルでは、さまざまな種類の食パンをいつでもお手頃価格でそろえておりますので、ぜひご利用ください!