

いくらと筋子の違いは成熟度と加工法!特徴や選び方を解説
鮭の卵を使った「いくら」と「筋子」。
スーパーやお取り寄せで並んでいるのを見かけると、どちらを選べばよいか迷ってしまうことはありませんか?
見た目はよく似ていますが、実は卵の成熟度や加工方法に違いがあり、その差が味わいや食感にもつながっています。
今回は、フードコーディネーターで管理栄養士の清水加奈子さんに、いくらと筋子の違いや保存のコツなどについて詳しく教えていただきました。
特徴を知れば、料理や贈答選びがもっと楽しくなりますよ!
教えてくれたのはこの人!

清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、国際中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
いくら醤油漬け…本体価格498円(税込537円)
醤油紅筋子…本体価格598円(税込645円)
※2025年8月 メガセンタートライアル八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
いくらと筋子は何が違う?いくらと筋子の基本的な違い

いくらと筋子はどちらも鮭の卵ですが、卵の成熟度と加工方法の違いで特徴が分かれます。
いくらは卵を一粒ずつほぐして調味液に漬け込むのに対し、筋子は卵巣膜に包まれたまま塩漬けにします。
そのため、見た目や食感にも大きな差が生まれます。
いくらと筋子の違い
項目 | いくら | 筋子 |
---|---|---|
卵の成熟度 | 成熟した卵 | 未成熟の卵 |
加工方法 | 卵を一粒ずつほぐして調味液に漬ける | 卵巣膜ごと塩漬け |
見た目 | 大粒で透明感があり華やか | 赤みが強く素朴 |
食感・味わい | 口の中でプチッと弾け、まろやかな旨み | 皮がしっかり、噛むほどに塩気と旨み |
いくらと筋子の違いについて、詳しく見ていきましょう。
卵の成熟度と加工方法の違い
いくらは成熟した鮭の卵を一粒ずつほぐし、醤油や塩の調味液に漬け込んだもの。
一方の筋子は、未成熟の卵を卵巣膜ごと塩漬けにしたものです。
市場で見かける「生筋子」もありますが、そのままでは保存がきかず、アニサキスのリスクもあるため、基本的には醤油漬けや塩漬けに加工して食べるのがおすすめです。
見た目・食感・味わいの違い
いくらは透明感のあるオレンジ色で、大粒の見た目が華やかです。
口に入れるとプチッと弾け、まろやかで上品な旨みが広がります。そのため、丼や寿司など彩りを重視する料理にぴったり。
一方の筋子は赤みが強く、落ち着いた印象を持っています。
粒は小さく皮がしっかりしているため、噛むほどに塩気と旨みが広がるのが特徴です。白ごはんやおにぎり、さらには酒の肴としても相性抜群。
名称の違い
「いくら」という言葉はロシア語で魚卵全般を意味する「икра(イクラ)」が語源とされています。日本に伝わった後は、鮭の粒状卵を指す言葉として定着し、寿司や丼に欠かせない存在となりました。
一方の「筋子」は、卵巣膜に包まれた卵の筋のような見た目から名付けられました。古くから保存食として重宝され、日本の食文化に深く根づいた食材といえるでしょう。
いくらと筋子はどっちが高い?価格や希少性の違い
いくらと筋子は同じ鮭の卵ですが、加工の手間や食文化の背景によって価格や希少性に違いがあります。
時期や産地、加工方法によっても値段が変わるため、購入時にはその背景を知っておくと選びやすくなります。
いくらと筋子の価格・希少性の比較
項目 | いくら | 筋子 |
---|---|---|
一般的な価格 | 高価になりやすい | 比較的リーズナブル |
贈答品としての人気 | 全国的に人気 | 秋田など地域によって人気 |
ここからは「どちらが高級とされるのか」「産地や流通量による違い」に分けて、もう少し詳しく見ていきましょう。
どちらが高級?
いくらと筋子はどちらも人気の食材ですが、一般的にはいくらのほうが高級とされています。贈答品として選ばれることも多く、特別感のある食材といえます。
一方の筋子は加工がシンプルで日常的に食べられることが多く、身近な存在という印象です。ただし地域によって価値観は異なり、秋田など一部の地域では筋子のほうが人気で、贈答品に選ばれることもあります。
産地や流通量で価格は変わる?
いくらと筋子はどちらも鮭の卵から作られるため、産地や漁獲量の影響を大きく受けます。北海道産など国産は品質が高く評価されるため高値になりやすく、輸入品や養殖のものは比較的リーズナブルです。
また、流通量によっても価格は変動します。秋の鮭のシーズンには流通が安定しますが、不漁の年には全体的に価格が高騰します。
つまり、いくらも筋子も「国産か輸入か」「豊漁か不漁か」といった要素で値段が大きく変わるのは同じです。
いくらと筋子それぞれのおすすめの食べ方
いくらは粒の華やかさを活かしてメイン料理に、筋子は塩気と旨みを生かしてご飯のお供や酒の肴にすると、それぞれの良さが引き立ちます。
いくらを使った料理

いくらは、その鮮やかな色合いとプチッとはじける食感を活かした料理にぴったりです。
熱を加えると食感が損なわれてしまうため、生のまま楽しむのが基本です。
<おすすめのいくら料理>
・いくら丼
・ちらし寿司
・冷製パスタ
相性のよい食材は、大葉や海苔といった香りのよいもの、またはバターやクリームなどコクをプラスできる食材。
見た目と味わいを兼ね備えた存在感で、食卓を一気に豪華にしてくれます。
いくらは見た目の華やかさが魅力です。
丼や寿司にすると一気にごちそう感が出るので、特別な日やお祝いの食卓におすすめですね!
筋子を使った料理

筋子はしっかりした塩気と旨みが特徴で、ご飯のお供や酒の肴として親しまれてきました。
粒が小さく皮が強めなので、噛むほどに味わいが広がるのが魅力です。
<おすすめの筋子料理>
・白ごはんやおにぎりの具
・大根おろしと和えた筋子おろし
・きゅうりのスライスと和える即席サラダ
相性のよい食材は、大根おろしやきゅうり、漬物など塩味をやわらげるもの。
シンプルな食材と合わせることで、筋子ならではの旨みを存分に楽しめます。
筋子は塩気が強いので、大根おろしやきゅうりと和えるとさっぱりして食べやすくなります。
ご飯やお酒のお供にはもちろん、副菜にアレンジすると食卓の幅が広がりますよ。
いくらと筋子の保存方法と日持ちの目安
いくらと筋子はどちらも鮭の卵を使った生ものなので、保存方法には注意が必要です。
冷蔵での日持ちは数日程度と短めですが、冷凍すれば比較的長く楽しむことができます。
ただし、塩分の濃さや調味液の種類によっても保存性が変わるため、商品表示や購入店の案内を確認するようにしてください。
いくらの保存方法(冷凍・冷蔵)
いくらは繊細な食材のため、保存方法によって味わいや食感が大きく変わります。
冷蔵保存
市販のいくら醤油漬けであれば、パックのまま冷蔵庫で保存し、4~5日以内に食べ切るのが目安。
開封後は空気にふれることで鮮度が落ちやすいため、できるだけ早めに食べるのがおすすめです。
冷凍保存


いくらを冷凍する場合は、小分けにしてアルミカップやラップで包み、冷凍用保存袋に入れると3週間から1ヵ月程度保存できます。
解凍は冷蔵庫に移してゆっくり行うことで、粒の食感を損ないません。
冷凍によって皮の弾力がやや弱まることがありますが、醤油漬けにしてから冷凍すると食感の変化を抑えられます。
筋子の保存方法(冷凍・冷蔵)
筋子は塩分を含むため比較的日持ちしますが、生の状態では保存が難しいため注意が必要です。
冷蔵保存
塩漬けの筋子なら冷蔵庫で数日から1週間程度が目安。
生筋子の場合はその日のうちに調理するのが基本です。
冷凍保存


筋子を冷凍保存する場合は、一口大に分けてラップで包み、保存袋に入れると1〜2ヵ月程度は持ちます。
解凍は、冷蔵庫でゆっくり行うことで粒の食感を保ちやすくなります。
筋子は卵膜に守られている分冷凍向きですが、長期間保存すると風味が落ちるため、できるだけ早めに食べ切ることが大切です。
トライアルでおいしいいくら・筋子を選ぼう!

いくらと筋子は同じ鮭の卵でも、卵の成熟度や加工方法の違いによって、見た目や食感、味わいが大きく変わります。いくらは華やかで特別な料理にぴったり、筋子は素朴でご飯のお供や酒の肴に最適です。
それぞれの特徴を知って選べば、シーンに合わせてもっとおいしく楽しめます。
トライアルでは、いくらも筋子も手に取りやすい価格で揃っています。
まずは気軽に買って食べ比べ、自分や家族の好みに合う一品を見つけてみてください。

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