

ししゃもの焼き方――フライパン、グリル、トースターどれがいい?
ししゃもを買ったものの、「どうやって焼けばいいの?」「パサパサになってしまう」「生焼けが心配」と悩んでいませんか?
ししゃもは手軽に調理できる魚ですが、焼き方や器具の選び方で味わいが大きく変わります。
そこで今回は、料理家・風間章子さんに、フライパンや魚焼きグリル、オーブントースターでのししゃもの焼き方のほか、ふっくら仕上げるためのポイント、おいしいししゃもの見分け方について教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

風間章子(かざま あきこ)
料理家/調理師
イタリアンレストランで6年間修業した後、カフェを立ち上げ、雑誌やウェブなど、さまざまなメディアにて料理監修で活躍。これまで、4店舗のカフェの料理メニューの立ち上げを行う。料理の技術向上はもちろん、料理の楽しさを伝えることを目的とし、料理の撮影や料理教室を開催するキッチンスタジオ「人形町キッチン」を運営。わかりやすい説明と気さくな人柄で、好評を得ている。
X(旧Twitter):@ACCO_kzm
目次
トライアルでの販売価格
ししゃも…本体価格358円(税込386円)
※2025年6月 メガセンタートライアル八千代店調べ。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
ししゃものおいしい焼き方
市販されているししゃもの多くは干物として加工されており、すでに塩味がついているため、特別な味付けをしなくてもおいしく仕上がります。
ただし、調理器具ごとに火加減や焼き時間のポイントが異なるため、正しい方法を知ることが大切です。
ここでは、魚焼きグリル、フライパン、オーブントースターでししゃもをおいしく焼く方法を解説します。
魚焼きグリルでししゃもを焼く方法

魚焼きグリルは、ししゃもの焼き方の中でももっとも香ばしく、外はカリッと、中はふっくらと仕上げられるおすすめの方法です。
特に、皮目をパリッと焼き上げたい方や、魚本来の風味を楽しみたい方にはぴったり。
両面焼きグリルの場合
網にししゃもを並べて中火よりやや強めの火力で3~4分加熱します。
裏返す必要がないため、焼き崩れのリスクも少なく、手軽においしく仕上がります。
片面焼きグリルの場合
網にししゃもを並べて2分焼いたら、丁寧に裏返し、さらに2~3分焼きます。
焦げ付き防止のために、網に薄く油を塗っておくのがおすすめです。
ししゃもの旨みや香ばしさを引き出すには、魚焼きグリルがもっとも適しています。
火の通りも均一で、皮もパリッと仕上がるので、迷ったらまずグリルから試してみてください。
フライパンでししゃもを焼く方法

フライパン調理は手軽で後片付けもしやすく、忙しい日にもぴったり。
ただし、ししゃもは卵や身がやわらかいため、扱いには注意が必要です。
手順
1. フライパンにクッキングペーパーを敷くか、サラダ油小さじ1をひく。
2. 中火でしっかり予熱をする。
3. ししゃもを「頭が右向き」になるように並べ、蓋をして2分焼く。
4. フライ返しと箸を使って丁寧に裏返し、さらに2分焼く。
市販されているししゃもは、ほとんどが卵入りの子持ちししゃも。
焼いているうちに卵がふくらみ、身も繊細になるため、裏返すときに強く押したりすると崩れやすくなります。
やさしく扱うことがおいしく仕上げるコツです。
オーブントースターでししゃもを焼く方法

オーブントースターは煙が出にくく、後片付けも簡単なため、手軽さを重視する方におすすめです。
1. トースターを予熱しておく。
2. アルミホイルを敷いた上にししゃもを並べる。
3. 片面をじっくりと5分程焼く。
4. 卵の部分がパチパチと音を立て、焼き色がしっかりついたら完成。
トースター内で加熱ムラがある場合は、一度だけ位置を入れ替えると均一に焼けます。
裏返さないことで卵がふっくら仕上がり、皮の破れも防げます。
ししゃもをおいしく焼くためのポイント

ししゃもをふっくらおいしく焼き上げるには、焼き方だけでなく、調理前のちょっとした準備や加熱時の工夫がポイント。
冷凍ししゃもは解凍不要!凍ったまま焼く
多くの家庭で使われる冷凍ししゃもは、加工段階で塩水処理がされており、すでに味がついています。
そのため、調理前に塩を振る必要はなく、自然解凍する手間も不要です。
また、水洗いをすると旨みが逃げてしまうので、冷凍ししゃもは袋から取り出したらそのまま焼いてOK。
解凍することで水分が出て身が崩れやすくなるため、凍ったまま焼く方が型崩れを防げておすすめです。
予熱でくっつきと生焼けを防ぐ
ししゃもを焼く際に「皮がフライパンにくっついてしまう」「中が生っぽく仕上がる」といった失敗は、予熱不足が原因であることもほとんど。
どの調理器具を使う場合でも、しっかりと予熱することで、皮がパリッと焼き上がり、身も均等に火が通ります。
フライパンやグリル、トースターは使用前に1~2分しっかり温めましょう。
特にフライパン調理の場合は、油をなじませてから予熱することで、くっつき防止になります。
おいしいししゃもの見分け方
ししゃもをおいしく食べるためには、焼き方だけでなく良質なししゃもを選ぶことも重要です。
ここでは、ししゃもを購入する前にチェックしておきたいポイントを2つ紹介します。
また、ししゃもには「本ししゃも」と「カラフトししゃも(カペリン)」の2種類があることも覚えておきましょう。
本ししゃもは北海道の一部地域でのみ漁獲される国産の天然魚で、漁獲量が少ないため流通量は限られ、価格も高め。
一方、スーパーで一般的に販売されているのは「カラフトししゃも(カペリン)」で、アイスランドなどから輸入されたものが中心。
味や質感には違いがありますが、焼き方はどちらも共通でOK。
基本のコツを押さえれば、カラフトししゃもでも十分においしく焼き上げられます。
おなかがふっくらと張りがあるものを選ぶ
おいしいししゃもは、見た目におなかがふっくらしていて、丸みがあり張りのあるものが特徴です。
これは卵をたっぷり抱えている証拠で、焼いたときに中までしっとりと仕上がります。
逆に、腹の部分がへこんでいたり、やせたりしているように見えるものは、鮮度が落ちている可能性があります。
全体の色が良く、身がしっかりしているもの
新鮮なししゃもを選ぶには、全体に透明感があり、色がくすんでいないものを目安にしましょう。
また、持ったときに崩れそうなほどやわらかいものは避け、しっかりと身にハリがあるものを選ぶとよいでしょう。
正しい焼き方をマスターしてトライアルのししゃもを楽しもう

ししゃもは下処理の手間が少なく、冷凍のままでも調理できる手軽さが魅力の魚です。
焼き方のコツさえつかめば、フライパンやグリル、トースターなど、どんな器具でもおいしく仕上がります。
この記事を参考に、まずは気軽にししゃもを焼いてみましょう。
トライアルで新鮮なししゃもを購入して、ご家庭でふっくら香ばしい味わいを楽しんでみてください。

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