
除草剤の正しい使い方とは?種類ごとの特徴や注意点を解説
ガーデニングや家庭菜園の楽しみを妨げる雑草。
せっかく整えた庭やベランダでも、気づけば雑草が生い茂り、うんざりしてしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなときに頼れるのが、除草剤です。
そこで今回は、園芸デザイナーとして活躍する「園芸王子」こと三上真史さんに、除草剤の正しい使い方について教えていただきました。
安全に使用するためのポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
教えてくれたのはこの人!

三上真史(みかみ まさし)
園芸デザイナー/株式会社Plants Up 代表取締役社長
園芸とフラワーデザインの資格を持ち、育成とデザインの両面から植物の魅力を伝える園芸デザイナー。NHK Eテレ「趣味の園芸」の司会を10年間務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーンコーナー講師も務める。現在は、日本と海外を拠点に世界の植物を探求し、グローバルな活動を行っている。
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除草剤には「農薬」と「農薬でないもの」がある

除草剤は大きく分けて、農薬として登録された除草剤(農耕地用)と、登録されていない除草剤(非農耕地用)があります。
農薬として登録されている除草剤は、家庭菜園や花壇、芝生など、植物を育てている場所で使えるタイプ。
野菜や果物、観賞用の草花、農作物などを管理している場所では、農耕地用の除草剤を選ぶ必要があります。
一方、農薬として登録されていない除草剤は、道路わきや空き地、駐車場など、雑草しか生えていないような場所専用です。
気をつけたいのは、作物を育てているエリアで農薬として登録されていない除草剤を使ってしまうと、法律に違反するおそれがあるということ。
農耕地に使えるかどうか、使用前にラベルをしっかり確認しましょう。
除草剤の分類と使用できる条件
除草剤の分類 | 使用できる条件 |
---|---|
農薬として登録されている (農耕地用除草剤) | 農作物などを栽培・管理する場所に使用可能。 畑で育てる農作物のほか、観賞用の花や草木、家庭菜園の野菜や果物も含まれる。 |
農薬として登録されていない (非農耕地用除草剤) | 駐車場、道路、グラウンドなど、雑草しか生えていない場所で使用可能。 家庭菜園やガーデニングの土づくりの段階では使用可能。 |
目的ごとの除草剤の種類

除草剤を選ぶとき、大事なのが「何のために使うのか」という目的です。
「雑草を枯らす」か「生えないようにする」かで選びます。
目的ごとの除草剤の種類は、大きく以下の2つです。
茎葉処理型
茎葉処理型は、すでに生えている雑草を枯らしたいときに使用する除草剤です。
雑草の葉や茎に直接かけることで効果を発揮します。
茎葉処理型には、「接触型」と「移行型」の2種類があります。
接触型は、薬剤がかかった部分だけを枯らすタイプ。
一方の移行型は、葉や茎から吸収された薬剤が根まで届いて、植物全体を枯らします。
斜面(法面)などでは根が枯れることで土が崩れやすくなるリスクがあるので要注意です。
ピンポイントで即効性を求める場合は接触型、広範囲に持続性を求める場合は移行型を選んでください。
土壌処理型
土壌処理型は、雑草が生えないようにする除草剤。
まだ芽を出していない雑草の種や根に作用して、発芽を防ぐことができます。
粒状が一般的ですが、液体タイプもあります。
いずれも成分が土の中に浸透し、雑草の根から吸収されることで枯らす仕組み。
効果が長く続くのも特長です。
ただし、残しておきたい植物や樹木まで枯らしてしまうリスクがあるため、周辺環境を十分に確認してから使用してください。
生えている雑草の種類がわかっている場合は、特定の雑草だけに効果を発揮する「選択性除草剤」を使用するのもおすすめです
トライアルで買えるおすすめの除草剤
ここからは、トライアルで購入できるおすすめの除草剤をご紹介しましょう。
今回は、それぞれの特徴やおすすめポイントをチェックしていきます。
なお、除草剤の量を多く使っても、より良く効くというわけではありません。
濃度が濃過ぎると土壌自体を傷めてしまったり、特定の除草剤に対して耐性を持つ雑草が生えてきたりするリスクもあるため、必ず用法・用量を守りましょう。
家庭菜園やガーデニングにおすすめの除草剤


トライアルで買える!
そのまま使える除草剤4L(トライアルカンパニー)
トライアルでの参考価格:899円(税込)
そのまま使えるMCP入り除草剤4L(トライアルカンパニー)
トライアルでの参考価格:998円(税込)
希釈不要で、出し口がシャワー式のためそのまま散布できます。
そのまま使えるMCP入り除草剤は、ホルモン型の選択性除草剤で、即効性があります。
「そのまま使える除草剤」「そのまま使えるMCP入り除草剤」は、茎葉処理型除草剤です。
茎葉処理型の除草剤の使い方はこちら
使用後の容器がつぶせるので、燃えるゴミとして捨てられるのもいいですよね。
サイズ感もちょうどよく、戸建てのお庭にぴったり!
駐車場や空き地などの広い場所におすすめの除草剤


トライアルで買える!
除草剤グリホサート500ml(トライアルカンパニー)
トライアルでの参考価格:489円(税込)
はやく効く除草剤500ml(トライアルカンパニー)
トライアルでの参考価格:599円(税込)
100倍希釈で150坪(約500㎡)に使えます。
はやく効く除草剤はMCP入りで、即効性があります。
「除草剤グリホサート」「はやく効く除草剤」は、茎葉処理型除草剤です。
茎葉処理型の除草剤の使い方はこちら
今回紹介されている商品の中で「カダン除草王オールキラー粒剤」以外はアミノ酸系の除草剤です。
アミノ酸系は最終的に分解されるため、散布後の土壌に成分が残らないといわれています。

トライアルで買える!
カダン除草王オールキラー粒剤3kg(フマキラー)
トライアルでの参考価格:2,799円(税込)
ゆっくり効果が表れて長く続くタイプです。
半年程は雑草に悩まされずに済みます。
「カダン除草王オールキラー粒剤」は、土壌処理型除草剤です。
土壌処理型の除草剤の使い方はこちら
3kg入りで最大180坪(約600㎡)まで一度にまくことができます。
農薬登録されているので、家庭菜園や農家の方が作る畑にも活用できます。
※2025年3月 スーパーセンター須恵店調べ。
※販売価格は時期によって変動します。
茎葉処理型の除草剤の使い方

ではここからは、実際に茎葉処理型の除草剤をどう使えばよいのか、具体的なポイントを見ていきましょう。
雑草が気になったタイミングで使用する
茎葉処理型の除草剤は、1年を通じて「雑草が目立ってきたな」と感じたときに使用します。
春から秋にかけて雑草はどんどん伸びるので、気になったタイミングでこまめに対処するのがポイントです。
雑草が生い茂ってから使うと散布や片付けが大変なので、背丈が伸びすぎないうちに使うことをおすすめします。
風のない晴天の日が◎
周辺に飛び散ったり流れたりしないよう、風がなく穏やかな晴天の日を選んで散布しましょう。
気温が上がると蒸発しやすくなるため、午前中の早い時間帯や夕方が最適です。
茎葉処理型の除草剤の基本的な使用法
茎葉処理型の除草剤には、水で薄めて使う「希釈タイプ」と、すぐに使える「ストレートタイプ」があります。
いずれのタイプも、じょうろや噴霧器を使って雑草の茎や葉にムラなく散布しましょう。
ストレートタイプには、容器を傾けるだけでシャワーのように噴霧できる商品もあります。
散布の際は、除草剤が肌につかないよう、長袖・長ズボンの着用をおすすめします。
万が一、肌に付着した場合は、すぐに洗い流してください。
広範囲に使用する場合は、コストパフォーマンスに優れた希釈タイプが良いですね。
一方、自宅の庭の一部など限られた範囲で使う場合は、手間なく使えるストレートタイプが重宝します。
土壌処理型の除草剤の使い方

続いては、雑草が生えるのを防ぐ土壌処理型の除草剤の使い方を紹介します。
土壌処理型は雑草が気になる前に使用する
土壌処理型の除草剤は、雑草が生える前に使うのが基本ルール。
すでに雑草が生えている状態だと効果が出づらいので、先に撒いておくのがポイントです。
おすすめのタイミングは、雑草が芽吹き元気に育ってくる春と秋の1ヵ月ほど前、3月頃と9月頃。
この時期にしっかり撒いておけば、雑草の発芽を防ぎ、キレイな庭をキープできます。
雨の日の翌日の晴天はベストタイミング
除草成分を土の中にしっかり浸透させるには、地面が湿っていることが重要です。
雨が降った翌日の晴天で風のない日が、ベストなタイミング。
雨が降っている状態で撒くと浸透する前に除草剤が流れてしまうため、必ず雨が止んでからにしましょう。
乾燥した日が続いているときは、粒状の土壌処理型除草剤の上から軽く水を撒いて浸透させると良いですよ!
土壌処理型の除草剤の基本的な使用法
土壌処理型の除草剤をムラなく撒くには、散粒機を使うのがおすすめ。
1回目は縦方向に、2回目は横方向に撒くようにすると、均一に撒くことができます。
粒がしっかり地面に落ちているかも確認しながら撒きましょう。
撒いた後は、水やりや雨で自然に成分が土に染み込んでいきます。
用途にあった除草剤をトライアルで買おう

除草剤と一口に言っても、茎や葉に使うタイプ、土に撒いて予防するタイプ、特定の雑草だけに効果を発揮するタイプや広範囲に使えるタイプなど、実にさまざま。
「雑草を今すぐなくしたい」「これからの発芽を防ぎたい」「狭い庭に使いたい」「駐車場全体をカバーしたい」など、目的や場所に合わせて、ぴったりの除草剤を選ぶことが大切です。
正しく使えば、雑草に悩まされる時間が減り、もっと庭づくりや植物との時間を楽しめるようになりますよ!
トライアルでは、家庭菜園やガーデニングの土づくりに使用できる除草剤もお手頃価格で取り揃えています。
毎日のお買い物ついでに、園芸用品売り場にもぜひお立ち寄りください。

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