

服についた油汚れの落とし方は?自宅で簡単に落とすポイント
うっかり服についてしまうと、なかなか落としにくい油汚れ。
白い服やお気に入りの服を着ているときに限って、うっかり食事のソースなどが服に跳ねてしまい、油染みになってしまった…なんて経験もあるのではないでしょうか。
適切な落とし方を知っておくと、ご家庭でも油汚れをきれいに落とすことができます。
今回は、服についてしまった油汚れの落とし方について、レザーや仕立てが複雑な衣服、ブランドスニーカーなどの汚れ落としを得意とするクリーニングブランド「le Tact(ルタクト)」の永井良房(ながい よしふさ)さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!

永井良房
クリーニングブランド「le Tact(ルタクト)」店主
多種多様なクリーニングに携わってきた職人。le Tact(ルタクト)では、繊細な素材や装飾の対応が可能なウェットクリーニング&レザークリーニングで今まで洗うのが難しいとされた素材の衣服を中心に取り扱っている。衣類クリーニング、革製品ケアのほか、クリーニングアドバイスも行う。
公式サイト
服につく汚れの種類

脂っこい食事をこぼしたり、自転車の機械油がついたりと、日常で服につく汚れにはさまざまな種類があります。
服につく汚れの種類によって落とし方は異なるので、特徴とともに確認していきましょう。
水溶性の汚れ
水溶性の汚れとは、醤油やコーヒー、ジュースなどの水に溶ける汚れのことです。
服についた水溶性の汚れは、水洗いや中性洗剤を使うことで、簡単に落とすことができます。
油溶性の汚れ
皮脂汚れや化粧品、チョコレート、機械油などの汚れが油溶性の汚れ、つまり油汚れです。
服についたばかりの油汚れならお湯を使うと汚れが繊維から浮きやすくなるほか、油汚れはアルカリ性の洗剤を使用すると落ちやすいでしょう。
ただし、油汚れの中に含まれるたんぱく質などは、時間が経つと酸化して服の繊維と固く結びつくため、通常の洗濯では落としきることが難しいといえます。
不溶性の汚れ
不溶性の汚れとは、泥や炭、墨汁などの、水にも油にも溶けない汚れです。
服についた不溶性の汚れは、水を含んだ状態だと落ちにくくなります。
乾燥させた状態で、石鹸を使って汚れをこすり落とします。
【汚れ度合い別】服についた油汚れの落とし方
ここからは、汚れ度合い別に、通常の洗濯では落としにくい服についた油汚れの落とし方についてご紹介します。
洗濯のプロが使うコツを利用すれば、自宅でも手ごわい油汚れをきれいに落とせますよ。
軽い油汚れを落とす場合
ついたばかりの汚れやちょっとした汚れといった、軽い油汚れを落とす手順は以下のとおりです。
例のように油汚れが広範囲でも、服について間もなければ、身の回りのものを使ってきれいに汚れを落とせます。
軽い油汚れを落とすのに必要な道具
・食器用洗剤
・使い古しの歯ブラシ
・使い捨てのスプーン
1. 油汚れの箇所に、食器用洗剤をつける

水洗いして大まかな汚れを落としたら、服の油汚れの箇所に食器用洗剤をつけます。
食品の油汚れを落とすには、食器用洗剤が効果的です。
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ベッタリついた油汚れを細かく分解して落としてくれる食器用洗剤。
除菌やウイルス除去もできる優れものです。
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2. 使い古しの歯ブラシで洗剤を油汚れ全体に広げる

使い古しの歯ブラシを使って、食器用洗剤を汚れ全体に伸ばします。
服の布地に染み込むよう、食器用洗剤をすり込むのがコツです。
3. 使い捨てスプーンで、油汚れをこすり洗いする

使い捨てスプーンの柄を短く持ち、服の油汚れの部分に直角になるように立てます。
使い捨てスプーンの先端部分で、油汚れをこそぎ落とすようにこすり洗いしましょう。
スプーンでこする箇所は狭い範囲にしぼり、少しずつ落としていくようにすると効果的です。
4. こそげ落とした箇所を水で洗い流したら、通常どおり洗濯する


服の油汚れをこそぎ落としたら、水で洗い流します。
こそぎ落とした箇所の油汚れが落ち、白くなりました。
今回は比較しやすいよう一部分のみの汚れをこそぎ落として水洗いしましたが、ご家庭では油汚れの箇所全体をこそぎ落としてから水洗いした後、通常どおり洗濯してください。
頑固な油汚れを落とす場合
機械や自転車のパーツにふれたりメンテナンスをしたりする際に、黒い機械油が服などについてしまうこともあるのではないでしょうか。
機械油などのなかなか落ちにくい頑固な油汚れには、以下のような方法がおすすめです。
この手順を試しても油汚れが落ちない場合には、専用の洗剤やクリーニングの利用を検討してみましょう。
頑固な油汚れを落とすのに必要な道具
・クレンジングオイル
・使い捨てのスプーン
1. 油汚れの箇所にクレンジングオイルをつける

服の頑固な油汚れの箇所に、クレンジングオイルをつけます。
機械油汚れを落としやすいのは、同じ油成分であるクレンジングオイルです。
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Softymo ホワイトクレンジングオイル(コーセーコスメポート)
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落ちにくいメイクも素早く落とせることで定評のあるクレンジングオイル。
くすみの原因となる古い角質も取り除き、透明感のある素肌に導いてくれます。
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2. 使い捨てスプーンで油汚れをしぼり出すように表面をこすり洗いする

使い捨てスプーンの柄を短く持ったら、先端部分で油汚れをしぼり出すように、布地の表面をこすり洗いします。
3. クレンジングオイルを再度つけたら、布地を指でもみ洗いする


油汚れの箇所にクレンジングを再度つけたら、服の布地を指でつまんでください。
布地を波打たせるように指でもみ洗いをすると、だんだん油汚れが布地から分離されていきます。
水でよく洗い流せば、頑固な油汚れもきれいに落とせますよ。
時間が経って落ちにくい油汚れを落とす場合
ついてから時間が経って落ちにくい油汚れには、以下のような方法が有効です。
身近にある日用品で代用可能な道具も多いので、時間が経ってしまった油汚れでも落とすのをあきらめずに、ぜひ試してみてください。
時間が経って落ちにくい油汚れを落とすのに必要な道具
・洗濯洗剤(粉末)
・酸素系漂白剤(粉末)
・酸素系漂白剤(液体)
・使い古しの歯ブラシ
・使い捨てのスプーン
・はけ(なければ使い古しの歯ブラシなどでも代用可能)
・小皿(なければ不要な容器の蓋などでも代用可能)
1. 粉末状の洗濯洗剤を油汚れにつける

まずは、服を水で湿らせてから、落ちにくい油汚れの箇所に粉末状の洗濯洗剤をつけます。
洗濯洗剤は液体タイプよりも粉末タイプのほうが洗浄力は強いので、落ちにくい汚れには粉末タイプを使用しましょう。
2. 油汚れをこそぎ落とすようにこすり洗いする


服につけた洗濯洗剤を使い古しの歯ブラシで油汚れの箇所に塗り広げたら、使い捨てスプーンで油汚れをこそぎ落とすようにこすり洗いします。
その後、水ですすぐことで、服の表面についたたんぱく質の汚れを落とすことができます。
3. 漂白剤のペーストを作り塗布する


たんぱく質の汚れを落としたら、服に残った色素も漂白していきましょう。
小皿に粉末タイプと液体タイプの酸素系漂白剤を入れ、はけで混ぜ合わせて漂白剤のペーストを作ります。
粉末タイプと液体タイプの漂白剤を混ぜ合わせることで、漂白効果が高まります。
たんぱく質の汚れを落とした箇所に、漂白剤のペーストを塗布してください。
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酸素系漂白剤は、お湯に溶かしてつけ置きする「オキシづけ」も人気のオキシクリーンが便利。
さまざまな汚れに使えるので、洗濯以外にも活躍してくれますよ。
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簡単に使えて、衣類の抗菌・ウイルス除去もできるのもポイントです。
4. スチームアイロンのスチームで漂白剤のペーストを熱する


服の漂白剤のペーストを塗布した上から、スチームアイロンで高温のスチームをあてて熱します。
高温のスチームをあてることで漂白剤のペーストが熱され、漂白効果をより強めることが可能です。
最後によく水ですすげば、時間が経って落としにくい油汚れもきれいに落とせます。
服の油汚れを落とす際の注意点

服についた油汚れはできるだけ早く落とさなければなりませんが、焦って間違った方法で対処すると、かえって油染みを広げたり、服を傷めたりしてしまうこともあります。
油汚れを落とす前に、以下の注意点を確認しておきましょう。
洗濯表示は洗う前に必ずチェックする
服についている洗濯表示タグは、洗う前に必ず確認するようにしてください。
この表示には、その衣類に適した洗濯方法が記されています。
もし「水洗い不可」や「ドライクリーニングのみ」といった表示がある場合、自宅で無理に洗濯するのは避けましょう。
誤った洗濯方法は、生地の縮みや変形、色落ちの原因になります。
特に、高級素材やデリケートな衣類は、専門のクリーニング店に相談するのが安全です。
服の素材も確認しておく
衣類の素材によって、適切な油汚れの落とし方は異なります。
例えば、綿(コットン)や麻(リネン)は比較的丈夫で洗いやすい素材ですが、ウールやシルクといった天然繊維はデリケートで、水や洗剤に弱い場合があります。
また、ポリエステルやアクリルなどの合成繊維にも、熱や摩擦に敏感なものがあります。
油汚れの落とし方だけでなく、使用する洗剤や処理方法も、必ず服の素材に合ったものを選びましょう。
服を強くもんだりこすったりしない
油汚れを落とそうとすると、ついゴシゴシと服をこすってしまうこともありますが、強くこすってはいけません。
服の布地を強くもんだりこすったりすると、繊維が毛羽立ったり、傷んだりする原因になります。
特に、やわらかい素材や薄手の衣類は、ダメージを受けやすいため注意しなければなりません。
服の油汚れを落とす際は、優しく押しあてるように、できるだけ摩擦を避けるように扱いましょう。
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服に油汚れがつくと通常の洗濯ではなかなか落とすことができませんが、正しい知識と方法で対処すれば、ご家庭でもきれいに落とせます。
トライアルでは油汚れを落とすのに欠かせない、洗剤や漂白剤をおトクな価格で販売しています。
トライアルで服の油汚れを落とすために必要なものはすべてそろうので、油汚れにお悩みの方はぜひお立ち寄りください。